第四話 陸の迎撃者たち
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おかしい。追ってくるの対策で転移先の隠蔽をしていたはずだぞ。
まさか、あの妨害的な行為は転移先の特定とでもいうのか?
流石は一億年以上前から存在する危険度SSSと危険度SSSSモンスター。長年の経験で培ってきた知識と暴力で解決してきた。そこら辺を含めると、危険度はSSSSS以上になるのではないか?
って、こんな事を考えてる場合じゃない、アルフレクスに指示を!
アルフレクスの方に振り返りながら俺は指示を出す。
「アルフレクス! 街ん中飛んで救助要請……」
しかし、指示は途中で途切れる。
何故なら、振り向いた先にはアルフレクスの姿がなかったからだ。
「嘘……だろ……」
呆然と呟いたのと一緒に「クリティカルギャングオウル」の方に向き直る。
そして、よく目を凝らして「クリティカルギャングオウル」の足など様々な場所を見る。
どこにもアルフレクスの姿は見当たらない。
そして確認の為に一応メッセージを見る。
一件来ていた。アルフレクスからだ。
そこにはこう綴られていた。
『助けを呼んだ』
「驚かせやがって」
とりあえず、アルフレクスの無事が確認できたことだけ安心する。
そして、俺が隠蔽かけたのに追ってきた理由を考えてるうちに、ギルドに転移し、事情を説明して、救助を要請してくれていたのであろう。
とりあえず。足止めしておこう。。「神之宴」と「天帝之頂」を使えば倒せるだろうが、最初から使ってしまうとまた数日間休むことになるだろうからこれらは切り札として使いたい。
「小サキ王」?能力が地味of雑魚だから使えない……
そもそもトレントに毒は、花に水と同じだから選択外。
フクロウには効きそうだけど、絶対ただただ怒らせるだけ。
結果として、俺が元から持ってるスキルじゃないと無理。
だからと言って元から持ってるスキルでも負荷をかけすぎると危険。
デメリットだらけじゃねぇーか俺のスキル。
そんな、デメリットだらけのスキルでも頼りにしてるのは間違いない。
とりあえず、スキル使わずに素の状態で何処まで効くかやってみよう。
「獄炎よ。燃え盛る業火の炎よ。我がMPを糧とし、彼の魔物を焼き尽くせ!!」
『ファイア・アスペクタクル・エニアグラム!!』
ちなみに、今のはオリジナル魔法だ。
何故か知らんけど、適当に厨二が使ってそうな単語をいろいろと組み合わせて言ってみたら、魔力が籠って、魔法化してしまった……
それはさておき、いまの炎魔法はトレントの方に撃った。
木だし、燃える。この世界のトレントも実際に炎に弱いからな……
トレントに向かった炎は途中で消えることもなく、フクロウに避けられることもなく、トレントに直撃する。
炎の当たったトレントは葉同士が擦れ合って起きるさざめきが音割れしたかのような咆哮をする。
音波によって出来た風をも焼き尽くし、さらに勢いを強めたほのおはやがて、トレント全体を包み込み、炭にしてしまう。
一方フクロウは、足に炎が少し移ったものの、高速で移動できるようになったおかげか、燃え広がらず、消えてしまう。
というより、炎によってじゃなく、トレントの咆哮を至近距離で聞いたことによって鼓膜が破られたようで耳から血を流して向かってくる。
てか、トレントクソ雑魚なうえ、味方にダメージ喰らわせてんじゃん……
そこまで確認したところで声が聞こえてくる。
「魔法隊発射よーい!!」
「放て!!」
フクロウに向かって「炎」「水」「草」「地」等様々な属性の魔法が飛んでいく。
きたねぇ花火……じゃない!
応援隊が来たようだ。
随分早かったな。もうちょっとかかるかと思ったのに。
まぁ、助けが早く来てくれたのはこれ以上ないくらいラッキーだ。
そう思ってくると、話しかけてくるやつがいた。
「すまん遅れた」
「いや十分早い。ありがとう」
話しかけて来た主は当然、アルフレクスだ。
「ギルマスいる? 戦況とか話してくる」
「あそこだ」
「おっけ。ありがとう」
アルフレクスに尋ねたら指をさされたので、そっちの方へ向かう。