ー第六話ー 事後処理
俺は陛下たちがどうなったかと思い、来た方向に戻る。
さっきは竜化してたから少し時間かかったけど、今は人だから早い。まぁ翼あったんだから飛べばよかったんだろうけど。
なら、今も使えばいんじゃね?
思ったことは即実行。
「竜化!」
【NAME:RILGAYSIAはスキル「竜化」を発動】
再び痛みが伴うが、我慢できる。
今度は意識が持ってかれそうなほどではない。
ん?まてよ?
これって戻れんの?
戻れなかったらやばくね。なにが即実行だバロー。
ちゃんと調べろや、自分一応調べよう。
スキル説明見ようか。
えーと?再び発動すれば戻れんのか。
良かった。一応試しに。
「竜化」
【NAME:RILGAYSIAはスキル「竜化」を発動】
数分経ってから体を見る。
衣服はOK! 皮膚の色もOK! 良かった。戻れるようだ。
もうバカだろ。次からは気を付けよう。
よし、戻れること分かったので、出発!
「竜化」
【NAME:RILGAYSIAはスキル「竜化」を発動】
またも痛みが伴う。
そして、変化完了したらしいので
飛び立つ。
というか王都のところまであの靄は言ったのだろうか。
まぁいい。今は陛下と合流して帰ろう。
まぁ。合流(確認)だけどね。だって促されたとはいえ自分自身で離れてったのだから。
暫く飛んでいると、王国と帝国の戦争場所が見えて来た。
変化するところを見られているとは思うが、念のため竜化を解いてから行こう。
「竜化」
【NAME:RILGAYSIAはスキル「竜化」を発動】
しばらく経つと戻る。
というか、人→竜で少ししか時間かからないで、竜→人は時間かかるってどういうことやねん。
普通同時間で完了するだろ。
まぁそれはどうでもいい。確認しなければ。
陛下がいる天幕へやってくる。
「誰かいますかー?」
一応確認するけど返事はない。
まさか!陛下たちも変化して、どっか行ってしまったのではないか!と思って天幕の中を確認する。
そこには、陛下と護衛が倒れていた。
え?と思って息を確認する。
息は……しているようだ。気絶しているだけか。
恐らく、俺が突然変化して、ヘルクレット似の竜に変化したから、恐怖心が高まって気絶したのであろう。
まぁ、数十分で姿戻ったけどね。
とりあえず地面に寝かしとくのは可哀想だから毛布の上に寝かせよう。
そう思い、念のためアイテムボックスに10個程買って入れて置いた、毛布を用意し、敷く。
護衛を筋力に物を言わせて抱え、そっと毛布の上に乗せてあげる。
装備というか鎧重すぎんだろ。まぁ恐らく、最悪の亜竜の素材使っていると思うが。
最悪の亜竜の皮を実際に持ったせてもらったが大きさの割に軽かったからな。
全員(三人だけ)を運び終えると流石に疲れたので、アイテムボックスから自分で狩った肉を少しだけ取り出し、匂いで起きないように防臭の結界を三人だけが入るように張り、草属性魔法で火種を作り、火属性魔法でそれに火をつけ、肉をやく。
しばらく経つと焼けたので、サイコロのように切り分け、食べる。
一口サイズなので簡単に食える。
保存が効くから便利。あと、おやつ程度にも食べれる。
食べつつ、考える。
帝国の皇帝はどうなってしまったのだろうか。もし魔物になっていないなら助けてあげたい。魔物になっていても、コールドスリープ状態のはず。
とはいっても、陛下が起きるまで助けれないから、待とう。
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―数時間後―
ん?あ?
どうやら寝てしまってたようだ。
夜になっている。
陛下とかはどうなっている?
まだ、起きていないようだ。
取り合えず、野営の準備しないと。
そう思い、テントをアイテムボックスから取り出し、組み立てる。
そして、料理用のコンロも取り出しておこう。
一応用意しててよかったな。
そういう準備班も魔物化しているから、アイテムボックスから取り出せない。
とりあえず、ここは魔物は出ないし、魔物化してる人々は全員コールドスリープ状態になっているはずだから、雨風さえしのげればなんて問題はない。
準備が終わり、天幕へ戻ると、天幕の前に誰か立っていた。
急いで駆け寄ると、話しかけてくる。
「君は誰だ?」
暗闇で顔が判別できないのであろう。
光属性魔法で、身体全体が見えるように照らす。
というか、これを応用すればあの(バ〇ス)シーン再現できんじゃね?今はできないけどね
やったら攻撃されかねない。
「君はさっきの?」
「そうです。でもどうやら、他の人より耐性が強いみたいで、すぐに戻りました」
「それは良かった。で、毛布も君がやってくれていたのか?」
「そうですね。というか陛下は起きました?」
「いや。まだだ。俺しか起きていない」
「そうですか。あっ。あっちにテント張っておいたので、陛下もあっちに移動させませんか?」
「そうだな」
信頼しているように見せかけて、疑っているようだ。まぁしょうがない。
周りは魔物化して、戻っていないのに、俺だけが戻っているのだから。
「陛下に何かしたら殺して貰って構いません。そして、念のため、俺が片方の護衛さんを運ぶので、あなたは陛下を運んでください」
「分かった。そうしよう。後、君が先頭で進んでくれ」
「分かりました」
そう話し合い、俺が前に出て進みだし、俺は片方の護衛を抱え、護衛さんは陛下を抱える。
そして、俺を先頭にしてテントに運ぶ。
そして、見張りを二人でやり、陛下が起きるまで待つ。
しばらく経つと起きたようで声が聞こえる。
俺は、護衛に向き直り、話しかける。
「起きたようです。確認しに行ってはいかがでしょうか」
「そうか。分かった。行ってくる」
護衛が行ったのと同時に俺は再び見張りを続ける。
すると、ご飯にするようで、伝えに来る。
まぁ、俺が提供するから、毒がないか確認したけれど。
そして、食べ終わり、再び眠りに就く。
俺と護衛は、見張りをする。
護衛は交代するが、俺は一晩中だ。まぁ、徹夜は慣れているので、大丈夫だが。
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―翌朝―
朝になり、みんな起きる。
そして食事の準備をする。
またも、毒の確認したが。
まぁ陛下はもう何らかの理由で本人だと気づいているようだが、護衛は気づいていない。
気になったので、今日の予定を陛下に聞く。
「陛下、今日の予定はどうしますか?」
「うーん、皇帝の様子を確認し、生きているなら、保護する。その後、王都へ帰還する。」
「魔物化していても、俺が昨日魔物化した人をコールドスリープ状態にしたときにどうやら威力をたかめてしまって、全部なっているようなので、心配はいあらないはずです。まぁ、確認しないとわかりませんが」
最後にそういったのは、護衛はまだ信用していないからだ。
サ〇〇ロス〇ー〇先輩。君は良い奴だったよ(?)
面白いネタをありがとう(?)