表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Xmate -クロスメイト-  作者: 紅弥生 
第三章 動き出す最悪
27/104

ー第二話ー 悩む選択

ブックマークありがとうございます

 どうしようか。あまり人が死んでいくのを見たくない。けど、こっちの人々がやられていくのに、のほほんと学園で授業とかしたくない……

 できれば無力化して、説得して、こっちの味方にするのが良いけど、それができるなら、戦争が起きるわけがない。

 あぁ!もう!どうしてこんな風にことが進むんだよ!

 なんで、最悪の亜竜が現れただけ(といっても大問題だけど)なのに、攻めてくる?

 というか、なんで「グハイランディア帝国」は攻めてくる?領地拡大のため?

 そもそも、力では何も解決しないわ!馬鹿なのか?

 俺の力は自分の身を守るためと、人を守るために使いたい。

 敵であれ味方であれ、生きているには変わりない。

 ヘルクレットに意識を渡して、人を殺したという罪悪感をなくしたい。

 けれど、俺がやったことは変わりがない。

 周りから見るとどう見えるだろうか。

 もし、敵となった場合の恐怖?それとも、自国のために人を殺めた悪い人?それとも、味方を守るために力を出してくれる英雄?

 周りのことばかりを考えてしまうのはいけないけれど、でも……


「無回答は肯定ととるぞ?」


 行きたくない。けれど、自国を守るために戦ってるのにのほほんと過ごす?

 いっそのこと、相手をスタンさせて将軍のところまで全力で行く?恐らく無理であろう。皇帝が指示しているのだから、いくら将軍が打ち取られたとしても、皇帝がいる限り兵は進み続けるだろう。

 あぁ!もう!どうすればいい?どうするんだよ!

 別に完全に敵と認識している「人類滅亡組織」はどうでもいい。殺しても別に罪悪感は感じない。

 けれど、……

 矛盾しているのはわかっている。だけど。だけど!

 どうする?どうする?

 っもう!腹をくくろう。人を殺すのは嫌だけど、何も考えずにやっていこう。


「……わかりました……行きます」


 掠れる声でそう返答する

 なにが異世界万歳だ!こんな辛い思いをするくらいなら、まだ平和な日本に住んでいた方がましだ!

 ここは条件をだして参加しよう。

 第二次世界大戦という話し合いで解決出来たはずの戦争をした人々と同じ道になりそうだけども……。

 とにかく、勝ったら、仲良くやっていこうという条約をつけて、互いにWIN・WINな関係になるように。

 恐らく認められないだろうけど、こうしてもらわないと、俺は罪悪感で塗りつぶされてしまう。


「……ただ、一つ頼みがあります」

「なんだ?」

「勝ったらもう二度と紛争・戦争が起こらないように互いに協力・共存し合えるようにしてください。もちろん、互いにW有益な関係になるように」


 そこまで言うと、全体が驚愕した顔になる。

 中にはストップがかかってなかったら、殴りかかってきそうな人までもいる。


「何故そのようなことを?」

「自分の価値観を押し付けるわけではないんですが、そこまでしないと人を殺したという罪悪感で塗りつぶされてしまうからです」

「では、拒否したらどうする?」

「参加しません」


 再びざわめきだす。

 流石にこうしないと俺は参加したくない。

 価値観を押し付けてるようだけど、人を殺すのよりはマシだ。


「うぅーむ。しょうがない。分かった。そうしよう」

「ありがとうございます」


 特に他の人も異論はないようだ。

 そういえば一つ気になることが


「開戦はいつですか?」

「二日後だ」


 二日後か。時間はあるようでないな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
お読みいただき有難うございます
小説家になろう 勝手にランキング
作者のTwitterは下のリンクから!!
Twitter
投稿再開しました
逆境の騎士〜誰にもない属性魔法と特性でピンチをチャンスに〜
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ