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世界は終わりを告げている。  作者: 現実みかん
0世界目
4/16

世界が終わる30分前

夢のことはなるべく考えないように。

俺は電車の中に揺られながらずっと夢のことしか頭になかったから。


周りの大人や中高生はスマホの画面に夢中だった。

きっと、今朝のニュースだろう。


確かに俺も驚いた。でも、ここまでじゃない。もう一度、体験しているんだ。夢で。


そして、残り時間は後30分だった。


俺は今日世界が終わると前から知っていたのであれば、課題を焦ってやることもなかった。

もっと早く知ってたらなぁ…

何もしなくてもいい世界を過ごせたかもしれないのに。


「ねぇ」


顔が少し緩んでいると、突然後ろから声をかけられた。


「あんた、2年の東条隼人(とうじょうはやと)でしょう?」


「あぁ…」


いや、女子に話しかけられたの何年振りだよ!?


「ん。これ。あんたのことをお呼びの宇宙の女神様からよ」


渡されたのは黒い封筒。

しかも、今までに触ったことのない材質。

宇宙の女神様ねぇ…本当にいるのか?


そんか疑問を持ちつつ、俺はその封筒を開けた。

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