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終わりを迎える1時間前
何気なくテレビをボヤッとみていると、急に慌ただしくなった。
「たった今入ったニュースです。この地球があと1時間で消滅するとの情報です。
何者かに送られてきた模様です。みなさん、落ち着いてください」
いやいや、お前が落ち着けや。と、心の中で思いつつ、あの夢が本当になったことに驚きを隠せなかった。
いや、まさか…な。
別に俺は勇者でもなんでもない。
ただの高校生だ。
世界を救う?
そんな常識外れなこと、できるわけないだろ?
逆に考えても見ろよ。
急に夢の中で、世界を救え、と言われて、はいそうですね。救いましょうか、って救えるやつがこの世にいるか?
いたら、今すぐ俺がこの任務をお前にくれてやる。
いたらすぐに言えよ?
そんなわけで俺はこのニュースを誤報だと、誰かの悪戯だと。そして、単なる偶然だと思わせて、高校へ向かった。




