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始まりの物語
ピピピピッ…ピピピピッ…
規則正しいアラームが俺の頭の上で鳴り響いた。
「また……か。」
俺はベッドの上で呼吸を少し整え、すぐにリビングに向かった。
慣れたように毎朝作っている簡単サンドイッチを作り、口の中に放り込む。
もぐもぐしながら、テレビの電源をつけると
いつもと変わらないようなニュースが流れる。
淡々とした口調でニュース原稿を読み上げるニュースキャスターに少しだけ関心を覚えた。
よくもまぁ、毎日変わらないようなニュースを読めるものだ。と。
本当にいつもの変わらない毎日だった。
あの時間になるまでは。




