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いざ、過去の世界へ
「は?私は全ての魔法は言えばなんとかなるって、あの女に聞いたわ」
時間がない上に、バカなことで叫んでいる俺にイアンが非難した。
「もしかして、聞いてなかったとか……」
「いや、聞いてない。世界転移しか聞いてない」
あの女神、教えるの忘れただろ……
「とりあえず、言ってみればいいのよ。…………過去の私、任せたわよ」
「ああ。俺から会いに行ったらどんな反応するだろうな」
「意味深発言やめて……、早く!時間なくなっちゃう!」
いや、どこが意味深発言!?
そうツッコミたかったけど、時間も時間だからな。
「じゃ、また後で」
イアンは俺に対して、小さく手を振っている。
いや…口開かなければまぁ相当ないいやつなんだけどな。
それを本人に言ったら火炎放射されそうだし、心の中に留めておこう。
「時間遡行!」
またあの時と同じ…
白い空間…
それに気づくと同時に頭に流れてくる映像。
俺の学校が飛ばされて……そのあとは…
あそこにいるのって……俺か…?
なんで俺、あんな海岸沿いにいるんだ?
危ないぞ……?どうして……?
そして、また、宙を浮くような感覚があった後、俺はまた意識を手放した。




