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時間遡行
それでは、ある程度話を整理していこうと思う。
元凶はこいつで、こいつが動けば未来はその通りに。
動かなければ、土砂に巻き込まれてこの世界は終わる。
どちらにせよ、この世界は終わってしまうということになる。
いや…まだ何か…何かあるはず。
火炎放射に役立ちそうな、何か……
「一旦、時間遡行していいか?」
「え?時間遡行?」
「2時間前のイアンに会ってくる。2時間前から動けばなんとかなるだろ。
2時間前はどこにいた?」
終わりを見ずに、一体どうなるか分からないけど、なんとか頑張るしかない。
終わりを知ったらなんか、絶望しか生まれない気がしたし。
「この家よ。もうすぐ、あんたがくるかなと思って周辺にいると思う。」
「さんきゅ。これで、また未来は変わるけど、絶対救ってみせる」
俺はイアンに笑った。
いや、確証はないんだけど。
やれることはやってみよう。
「時間遡行のやり方は……って、教えてもらってねぇぇぇぇ!?」




