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拝啓

作者: 高谷咲希

頭が割れるような時も。

心がはち切れそうな時も。


あなたがくれた、優しさが。

君がくれた、居場所が。


私に希望を、くれたのでした。


それは、私にはかけがえのないもので。

どうすれば、恩返しが出来るのでしょうか。


だけど、あなたが苦しい時。

私はきっと、なんにもしてあげられないし。

君が望むものは、私は与えてあげられない。


いくらがんばってもパズルのピースは足りなくて。

でこぼこはうまく嵌らなくて。

だけど、捨ててしまうのはとても無理で。


それなのに、頭を撫でてくれる、その手を。

振りほどいてしまいたい程に、私は……。


まだまだ私は子供のようです。

だけど、そんなことすらもわかった上で。

いつでも、いつまでも。

隣にいてくれる、あなた達へ。


いつか、ちゃんと。自分の足で立てるようになるから。

だから、もう少しだけ、肩を貸してね。

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