おまけ。
改めまして「おまけ。」を投稿します。一晩かけて煮込んだ裏話をどうぞ。
「やぁ、イチイだ。」
「ヤッホー!カズンだよ~♪」
「……えーっと、今はその……地下要塞の宿舎に泊まった二日目の夜……ってとこだ。ちなみにカズンの語彙に若干の違和感はあるかもしれないが、あんまり気にするな、禿げるぞ。」
「んとね……作者から【物語の続きはカズンの語彙が問題なく会話できるレベルまで復旧している設定なので、そう言うことだあんまり気にするな禿げるぞ?】だってさ……作者、地味に宣伝するな!……まぁ、許すけど♪」
「さて、これから披露するのは、この地下要塞で食したラザニア……の、実際に調理している模様を仮想下で再現する……判りにくいな、力量不足だぞ?作者。」
「つまり、実際に調理して撮影した写真がどうやって出来たのか、カズンとイチイで実況風に再現しよう、と……そんな流れみたい!」
「……それじゃ早速材料と器具の紹介……ええっと、【君にも簡単に作れます!まさかの材料でイタリア~ン♪ほっぺも落ちちゃうラザニア☆レシピだぞ!】……この【】は作者の発言イメージらしい。……いい年して恥ずかしくないのか?」
「まぁよくある吹っ切れた中年の戯言だから流してオッケー♪じゃない?」
「……さて、まずは材料……《玉ねぎ、挽き肉、レトルトのミートソース、薄力粉、バターもしくはマーガリン、牛乳、春巻きの皮、チーズ、あれば香辛料パン粉その他》……マジでこれだけかよッ!?と言いつつ、その他が実は凄く多いからそのつもりで読めよ?」
「……作者、昔は深夜に帰宅して、玉ねぎを刻んでからじーっくり炒めてベシャメルソース作ってからグラタン作って、三次元嫁に怒られてたらしいよ?……だから、簡単で少ない材料、凝らないレシピなんだってさ。……ホントかなぁ?」
「……それじゃ、材料の玉ねぎを櫛切りに……判り易く言うと、上下に半分に割った玉ねぎをまな板に載せたら、横方向にざく、ざく、と側面から中心に向かって……」
「ええっと、【要は半分に割ったらまた半分、そのまた半分……と続けたような形】らしいよ?……ま、炒め易くて食べ易い形なら何でもオッケー♪かな?」
「……まず、フライパン等を充分加熱し、玉ねぎと挽き肉をそれぞれ炒める……っと。ちなみに挽き肉は合挽き肉推奨……ブタオンリーは臭み、牛オンリーはパサつき易いからお勧めしないらしい。」
「炒めたらそれぞれ取り出して、皿に取って置き~♪続けて残った油に小麦粉をフゥアサッ、と入れて……泡立ってブクブクいってるねぇ……あ!これはホワイトソースの素になるんだってさ!」
「小麦粉は薄力粉がお勧め……強力粉でも出来なくはないが、今は省略。油に小麦粉大さじ2、バターかマーガリン大さじ2を追加して様子を見て、マヨネーズ状、もしくはスーッ、とヘラ等で鍋底を掻いたらクリームがゆーっくり戻る固さになるまで少しづつ小麦粉とバター又はマーガリンを追加せよ……だとさ。」
「ここまで出来たらバター小麦粉クリームに牛乳を少し入れて混ぜて、また入れて混ぜて……」
「焦って冷たい牛乳を一気に流し込むとダマに成り易いから、ぬるく温めるか少しづつ流し込むか、だってさ。ツブツブが無くなったらまた入れて練って……あ、すごーい!!増えた増えた~!!」
「大体さっきの量で小さめのミルクパンに半分程度作れれば完了……かな?」
「量の増加は面倒でも《油→小麦粉→牛乳》の順番を守って……だって!」
「……そんじゃ、味見は私が……ペロッ!!……んにゃ!?ペッペッ!……ま、不味い……ただの脂っこい小麦粉じゃん……」
「そりゃそーだ。まだ味付けされてないぞ?【こうした小麦粉を伸ばす料理は暫く置くと味が落ち着いて美味しくなる】んだって……科学的に言うと分子結合が安定して円やかになる、かな?(※①)……さて、レシピには記載されてなかった香辛料その他を引っ張りだそうか」
「なになに……【挽き肉と玉ねぎを炒め終わったら、出来れば甘い香りの香辛料を少し振ると良い】ねぇ……塩コショウしとく?」パラサラ~♪
「もう入れてんじゃん……粗挽き胡椒でワイルドな風味、ホワイトペッパー微粉末でじわり……とくる良さも、だそうだ。……で、最低限これにブイヨン又はコンソメ無ければ本だしか鰹だし……それも無ければ中華ダシだろうと鶏ガラスープだろうと構わないから希望の味を目指そう。……ココにはコンソメ顆粒と鶏ガラスープがあったぞ」パラサラ~♪
「イチイぃ~人の事言えないじゃ~ん!何でイタリア~ン♪に鶏ガラスープ顆粒入れちゃうのよぅ……」パラサラ~♪
「おま、今のはナニ入れたの?」
「ん?あじのも○。」
「……それ入れたら何でも同じ味になるぞ?」
「味見味見~♪……甘味が少~し足りない……かなぁ?」
「【玉ねぎの甘味で補完されるから全て合わせてから様子見】だと?……作者、たまにはマトモなこと言いやがる……」
(※①)→料理の基本は化学反応だと思う。クラムチャウダーも同じような手順で作ると、やっぱり最後は【落ち着くまで待つ】のが料理の決め手らしい。……分子間の結合が安定すると舌触りが滑らかになる、とか想像すると楽しい。うどん練りなんて正にグルテンと小麦たんぱく質のせめぎ合いで化学反応バリバリの世界。
「炒めた玉ねぎと挽き肉は、まずホワイトソースに櫛切り玉ねぎを……ほい。」
「【余裕があればみじん切り玉ねぎを炒めてミートソース用に作っておくとひとつ上の大人の味に】……作者、マジで暇人だなぁ。」
「只の凝り性なんだよ。……ちなみに俺もこれに追従した。さて、ミートソースどーん。」別の鍋にちゃぼちゃぼ~♪
「……これ、シャボシャボで具が少ないし美味しくない奴じゃん……だから百円均一はダメ(※②)なんだよ……」
「カズン、食材は使い方次第だぜ?……ほい、炒めた挽き肉と追い鰹ならぬ追い炒めみじん切り玉ねぎ投下!」シャボシャボーン♪
(※②)→しかし、百円で同じ量のミートソースを作ることは家庭では不可能である。当然ながら「具沢山!茄子のボリュームミートソース」みたいな商品に「……たかが茄子入っただけで百円アップとかバカにしてんの?」と毒づいてはいけない。一袋250円で買うか一本70円でバラを買うしかない茄子なのだから。商品の価値は値段だけでは決められないのである。
「……見た目はぐぅらぐぅらぶっつぶっつと泡立って……具沢山だな、ミートソースの野郎……」
「味見味見……ムムッ!?こ、これは……まだフツーのミートソースだなぁ……」
「【俺は市販ミートソースに①ウスターソース②オイスターソース(無ければ豚丼のタレ)③ワイン(赤→白→何でも)④ナツメグかシナモン微量⑤コショウ、を足して味替えする】……これ、味替えってかほぼ品物取り替えレベル……」
「さーて味見味見……ムムッ!?こ、これは……全ッ然、別物!!青のドークツ級じゃん!?」
「……具体的に狙撃すんな。まぁ、大抵の陳列品は味見したけれど、作者が編み出した追加味付けで、コクと円やかさ、深みや酸味が補完されてレトルト風味が薄らぐよな?……具材の量で値段が決まってるから仕方無いけれど……」
「さて、ミートソースは完成!……ちなみにどーしてもちゃぼちゃぼ感が嫌なら、小麦粉を少しづつ振るってコテッとした感にするとちゃぼちゃぼな印象が薄まるし、何となく煮込んで旨くしました!感が増す。片栗粉は……何となく違う感じがしてお勧めしない。」
「挽き肉と玉ねぎ増やすだけで高級感増しに感じるんだから、人間の感性って曖昧よねぇ~」ぱくぱく~♪
「おいお前最早それは味見レベルじゃねーぞ?」
「だってお腹が空きましたッ!!」
「ホワイトソース完成、ミートソース完成、あとは……これだな。」
「ゴクッ!!こ、これは……陶磁器製加熱容器ッ!?」
「……独身時代から使い込んでるらしいが、作者は小さい頃からこれ見て育ったからフライパンと陶磁器鍋は必ず揃えようと思ったそーだ」
「……四人家族用にしか見えないから不思議……」
「さぁ、ついに最終兵器登場!!じゃじゃ~ん♪《春巻の皮》ぁ~♪」
「キャラ崩壊してるじゃん……【春巻の皮で簡単にラザニア感!】ねぇ……ちなみにラザニアパスタは波状の構造にソースが絡み易いから、あくまでパスタの代わり、っと」パチンパチン♪
「……ハサミで切って並べ易い大きさに整えて、ホワイトソース・春巻・ミートソース・春巻……と重ねて……」
「チーズが沢山あるならソースといっしょに挟むと……期待感に胸が膨らむぅ~ん♪」
「推定B+が膨らんでも期待は出来ないが……」
「……殺すぞ?……でも、見たかったら……見ても……いいよ?」
「……地平線に沈む夕日のイメージだ」
「マジで殺す。」
「仕上げにチーズ、パン粉を振り掛けて……グリルかオーブンかトースターかバーナーで炙るか……好きな奴を選んで構わない」
「ちなみにココでは魚焼きグリルを使いました。……使用感半端なく無かったから、逆にありがたいっす」
「【君達も魚焼きグリルは綺麗にしておくとこーやってイタリア~ンやローストチキン、何なら七面鳥だって焼けるぞ】いやいや作者、七面鳥は無理だから」
「あればブロッコリーを上に載せて焼くと……おおぉ……料理感がアップするなぁ~♪……ゴクリ……、」
「さて、実食……ざくざく、ほーれ、エサだぞぉ~?」
「カズン、ペットじゃねーし!!エサ違うし!!……だが旨そう……チーズ随所に入れたからシズル感半端ないっす!!」
「あの写真で軽く普通の袋入りの三割は使い込んだからな……【残り少ない時にここまで使うと叱られる量】が味の秘訣だって」
「もう……カズン、我慢出来ないぃ~(クネクネ)♪」
「……おあずけ限界だな。じゃ、そんじゃ、」
「「いただきま~すぅ!!」」
「ハムッ!!ハグハム……う、うましゅぎりゅ~ん♪」
「定番食いっぷり乙。……でも、春巻の皮は意外にも重なってる箇所がミートソースの脂を吸って、全体のイメージに変化を持たせてくれるんだよな……」
「……春巻の皮……なんて恐ろしい子……」
「いや、普通に旨いんだけどな」
「……あ、粉チーズとタバスコ取って」
「……ほらよ。それよりほーれほれ……カズンの好きそうな端っこ食うか?」
「いや、真ん中がいい!」
「……流石は我が道を貫く独りっ子政策の落とし仔……」
「何それ?美味しいの?」モリモリぱくぱく~♪
「食うの早くね?」
「……御馳走様でした!!」
「……カズンと俺で、ミートソース一袋、春巻の皮一袋(十枚入り)、チーズ推定150グラム、小麦粉200グラム、牛乳適量(たぶん300cc?)、玉ねぎ一個、合挽きの挽き肉100グラム、冷凍ブロッコリー適当、調味料適当って適当多いって!!」
「まぁ、買ってきたのはミートソースと春巻の皮と挽き肉だけだから、実質上は300円ちょっとなんだよね~」
「春巻の皮は業務スーパー(関東以外にもあるのか?チェーン店だが)で百円以下で買ったらしい」
「ちなみにラザニア関係商品は、四百円代でパスタを煮るタイプと、ミートソースにホワイトソース入りのパスタが付属している三百円代の二種類があるみたいだけど、両方とも作者は使ったことはないってさ。……ただのケチじゃね?」
【節約家、と呼んで貰いたいな……さて、こんな茶番劇にお付き合い頂き有り難うございます!暫くカズンとイチイはお休みします。しかし、キャラの立った二人を捨てるのも忍びないし、色々と拾い損なった伏線もキャラも居ますので、続きを始める時は彼等も出る予定です。そんな訳で続きは「NPCがPCを食うのって反則ですか?」みたいなタイトルで書きますのでよろしくです。】
「そんじゃまたねぇ~♪」( ゜∀゜)ノシ
「……五千文字近くも使って書きたかったことが、春巻の重なった所が一番旨い、と娘に言われたことだったとか……作者は馬鹿だなぁ……」
この作品は元々、消息不明になった某速読狐さんの呼び掛けで始まった飯テロ関連作品の「カレーと耐G服とシルヴィ」の連載版で、そこに「ゲームキャラって、短命だよな。」と切なくなったのがきっかけで書き始めて今に至ります。
登場人物は全てゲームの脇役クラスで、主人公ですら「一話目でやられちゃう脇役」程度の扱い……まぁ、そうはしませんでしたが。
イチイは竜帝を滅ぼす見返りに「亜紀のことを忘れない自分が居る限り、彼女は死んでいても真の死を迎えずに生き続ける」と言う願望を叶えてもらいます。ゲームキャラにだって死人は甦らないという常識もあるし、夢や希望もあるんです。
カズンは続きではB+ボディを維持するアメ車並みの燃費の悪い体質でガツガツ食って無茶やらかす予定です。……ん?
はい、これから「超時空戦艦○○」を書き始めて余裕が出たら続編の《NPCがMCを凌駕しますが何か?》へと続きます。ゲームキャラの脇役が主役のチート持ちよりしっかり目立ってちゃっかり美味しいとこをもぎ取る作品にする予定。うわぁ。
そこには今回こそちゃんとシルヴィの束ね主やチンイェンエニグマコンビ、そして眼鏡白衣の波瑠も出る予定です。誰得?
ではまたいつか!イチイとカズンが荒々しく飯を食いながら人間転移者を丸かじりする作品で御会いしましょう!誰得?




