叫び声
進藤は煙草をくわえながら上機嫌で道中を楽しんでいた
「進藤さん!!僕にばかり戦わせないで、少しは手伝って下さいよ~!!」
谷本は不満そうに声をあげながらも次々と魔物を斬っていった
「いやいや、谷本は戦闘経験が足りないだろう?此処等でレベル上げもいいかなぁ~と思ってさぁ」
その言葉に谷本は少し釈然としない様子で
「次は進藤さんも手伝って下さいよ!!」
と答えまた、次の魔物へと向かっていった
1人になった進藤は空を飛んでいた3体の飛竜が急降下してきたのを難なく斬っていった
その姿に谷本はまた不満そうに声をあげた
「進藤さんは何でそんなに強いんですか~!!僕と同じぐらいにこの世界に来たのにそんなに戦い慣れしてるんですか?」
谷本の言葉に進藤は気づかされた
(確かにミントの力もあるだろうが、俺も学生時代には喧騒ばかりしていたとはいえ、普通の人間相手だったし、しかも15年以上も前の話しだ・・俺も谷本と同様に何か変化があったのかもな・・魔物と戦っている時には自然に体が反応してしまうし、どう動けばいいのかがわかってしまう。俺自身ミントに調べてもらうべきかもな)
「進藤さん!!無視しないで下さいよ!!」
「あぁ~悪い悪い・・センスとかの違いじゃない?」
「センスって・・一番へこみますよ・・あれ?なんだか声聞こえません!?」
そんな話をしている中いきなり人の叫び声が聞こえてきた
「誰か助けて下さい!!」
その言葉に二人は反応して、一目散にその声が聞こえた場所に駆け出していった




