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勇者の力
それは一瞬のことだった・・
オークを倒すとその翼がまるでなかったかのように消えていった
そんな光景を唖然として見ていた進藤は我を取り戻して、重い体を引きずりながら谷本へ駆け寄った
進藤の心配とはよそに谷本の傷は全て完治しているようで、気絶していた
「なんなんだ?こいつは?これが勇者の力ってことか・・?」
「そのようですね・・勇者様は力にムラがあるタイプのようですね・・」
「いや、これはムラとかのレベルじゃないだろ・・この力をセーブしこのまま経験や力が上がれば、本当に魔王に勝てるんじゃないか?それにあの翼はなんだったんだ?」
「あの翼に関しては私にもわかりません・・少し調べる時間を下さい・・」
「そうだな・・頼んだぞ」
安らかに気絶している谷本を余所にそんな話しが進められていた




