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かでんポータブル  作者: today
第一章かでんがとどくまで
8/35

決めた!

なんとか書けました、読んでください。

(とりあえず、ジュースでも飲んで考えよう。)


冷蔵庫から、炭酸入りのジュースをコップにつぎ、自分の部屋に戻ろうとした時、躓いた。

さっきの段ボールだ。

だが、フローリングにぶつかる寸前で体が止まった。


正確には、床との間に柔らかい物が入りこんで止めたのだ。


それは、さっきの家電少女だった。


「大丈夫ですか?」


どうやら、庇ってくれたようだ。

その代わり、彼女の服がジュースでびしょ濡れだ。


「どうかしました?」


見られているのが不思議だったらしく尋ねて来る。


「あー。その、君の服が。」


「濡れてしまいましたね。」


特に怒りも、落ち込みもしない。

フワフワとした笑顔のままこちらを見ている。


そして、健二は何か落ち着かない。

テンポが合わない。

そして、このタイミングで今さらな事に気が付く。


「ずっと、君と呼ぶのも変だし、だからと言ってエアコンと言うのもしっくりこない。」


「独り言ですか?」


少女は首をかしげる。


「よし。エアーコンディショナー・ポータブル略し、エアルと呼ぶ。事にする。」


「はあ。何をですか?」


軽い天然に健二はこけそうになる。


「お前をだ!」


「了解です。」


そして、一拍おいてから、エアルは手を上げる。


「なんですか?」


「体を洗える場所は無いでしょうか。発電効率の関係上、あまりボディーを汚したくは無いので。」


まあ、自分のせいで汚してしまったのだから風呂くらい貸すべきだろう。


「風呂場を使っていいが、叔父が帰ってくるかも知れないから、鉢合わせしないように早めに上がってくれよ。」


そう言って、風呂場に案内し自室に戻った。


そして、冒頭のシーンへ戻り現在。



読者のみなさん、亀の如きのろのろ運転の執筆でも、根気強くよんでくださる皆さん本当にありがとうございます。

プロローグ偏、ついに完結!

(どんだけ時間かけてんじゃ!と怒られれば何とも申し上げることのできない事態に、画面の前で土下座をしている次第です。)

今後とも、よろしくお願いします。

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