決めた!
なんとか書けました、読んでください。
(とりあえず、ジュースでも飲んで考えよう。)
冷蔵庫から、炭酸入りのジュースをコップにつぎ、自分の部屋に戻ろうとした時、躓いた。
さっきの段ボールだ。
だが、フローリングにぶつかる寸前で体が止まった。
正確には、床との間に柔らかい物が入りこんで止めたのだ。
それは、さっきの家電少女だった。
「大丈夫ですか?」
どうやら、庇ってくれたようだ。
その代わり、彼女の服がジュースでびしょ濡れだ。
「どうかしました?」
見られているのが不思議だったらしく尋ねて来る。
「あー。その、君の服が。」
「濡れてしまいましたね。」
特に怒りも、落ち込みもしない。
フワフワとした笑顔のままこちらを見ている。
そして、健二は何か落ち着かない。
テンポが合わない。
そして、このタイミングで今さらな事に気が付く。
「ずっと、君と呼ぶのも変だし、だからと言ってエアコンと言うのもしっくりこない。」
「独り言ですか?」
少女は首をかしげる。
「よし。エアーコンディショナー・ポータブル略し、エアルと呼ぶ。事にする。」
「はあ。何をですか?」
軽い天然に健二はこけそうになる。
「お前をだ!」
「了解です。」
そして、一拍おいてから、エアルは手を上げる。
「なんですか?」
「体を洗える場所は無いでしょうか。発電効率の関係上、あまりボディーを汚したくは無いので。」
まあ、自分のせいで汚してしまったのだから風呂くらい貸すべきだろう。
「風呂場を使っていいが、叔父が帰ってくるかも知れないから、鉢合わせしないように早めに上がってくれよ。」
そう言って、風呂場に案内し自室に戻った。
そして、冒頭のシーンへ戻り現在。
読者のみなさん、亀の如きのろのろ運転の執筆でも、根気強くよんでくださる皆さん本当にありがとうございます。
プロローグ偏、ついに完結!
(どんだけ時間かけてんじゃ!と怒られれば何とも申し上げることのできない事態に、画面の前で土下座をしている次第です。)
今後とも、よろしくお願いします。




