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かでんポータブル  作者: today
第三章
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体育館Ⅱ

 全体への連絡が終了し、生徒が自分の部屋に荷物を置きに移動する時に、エアルを呼び出し問い詰める。

 「エアル。何のつもりだ。 バスでの発言に、エアバスケット、果ては能力を使うとか…。普通の人間らしくしとけと言っただろ!」

 「え?」


 目の前に居るのは、あくまでエアコンと分かっていても、見た目が自分より少し背の低い女子なだけに小首をかしげる姿は、小動物の様でつい甘やかしたくなる衝動にかられるが、そうも言ってられない。

 何せ、これからの人生に大きく響きかねないのだから。


 「バスの中の発言は言い間違いとしても、あのバスケットはなんだ!」


 そう、高校一年の女子がいきなりダンクシュートなど、常識的にあり得ない。

 常識の範疇外であり、こいつが人外であることがバレかねない状況である。


 「え? だって、よくあるじゃないですか。大物新人の一年が入学早々にダンクを決めるとか、中学生がテニスで、破○球を打つとか…。」


 「どこの常識だ! しかも、どっちも男子だ!」

 「ジェンダーフリーの時代です!」

 「身体能力にジェンダーフリーは関係ない。」


 それとお前は人類ですらない! と言うことは我慢する。

 こいつが配達されると言う大事件の時から薄々感じていたが、エアルは一般常識なるものが欠けている。


 「とにかく、一般女子の身体能力に合わせた動きをすること。」

 「そう言われても、小迫さんは、私の動きに付いてこれましたけど。」


 あれは、例外だろう。噂が真実ならば、将来はオリンピックの代表選手クラスの逸材だ。


 「小迫以外の人間に合わせて行動しろ。それと、冷房能力使用禁止。」

 「へ? 使ってませんけど。」

 「使っただろ。 さっきの体育館で。」


 あれは確かに、不自然な風でまるで換気をするために人工的に作った風と、その後に少し冷房を入れたような感じだった。


 だが当然、体育館に冷房は存在しない。


 となれば、当然エアル以外の要因は考えられなかった。


 「いえ。 バスケットで使いすぎたエネルギー補充のために、熱電素子を使って電力補充を行いましたが、冷房と言えるほどの補給も、風を起こす機能も使ってません。」


 「あのな、あんた意外に誰があんな能力を使えるって言うんだ。」


 「本当に私じゃありません。」


 エアルの表情は、家電とは思えないほどに真剣なもので、健二は少しばかり言い過ぎたのかもしれないと、罪悪感を感じ始めた。


 すると今まで気付かなかったが、近くを通る生徒がチラチラとこっちを見ているのが視界に入り、さらに居心地が悪くなったように感じた。


 「わかった。 今のところはそう言うことにしておいてやる。」

 これ以上立ち話をする気になれず、話はうやむやのままにその場を立ち去った…。


 謝罪

 忙しくてなかなか投稿できず申し訳ありません。

 今後とも、忙しく空白期間ができてしまうかもしれませんが生温かく見守ってください。(誰か見てくれている人がいればですが…)

 感想、その他(できればお手柔らかに…笑)お願いします。

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