登校
そんなこんなで、日曜日が過ぎ入学式の日。
昨日は、エアルの部屋を用意するために、掃除に追われた。
(叔父にどんな電話だったか聞けなかったため、凄く不安が残った。)
その影響で、朝から睡眠不足。
だが、今日から高校生活がスタートするので、制服をしっかり着て。
中学から、苦楽を共にした戦友である自転車の調子を見る。
ステンレスフレームのタフな奴だ。
サドルを毎年伸ばしながら、乗って来た。
これからも、よろしくな。
サドルの根元の軸に入った横線は、俺の成長の記録だ。
毎年、順調に足が伸び、背が伸びた証。
はっきり言って、錆だけど・・・。
もう、チビとは言わせない。
――――――
ひょっとしたら、俺も高校で彼女ができて、学校帰りに警察の注意を受けない裏道で、彼女を後ろに乗せて、少し走るかもしれない。
「ごめん、スカートにしわがよっちゃたね。」
「いいの、健二君と一緒にいたかったから。」
――――――
そんな妄想のために、脚力を鍛えて平衡感覚も養ってきた。
そんな、淡い妄想を少ししたことも…、結構な頻度でありました。
いや、まあ…自分でも残念な部類に入るのは、分かっているよ。
でも、小さい時に戦隊ものの番組を見て、階段からジャンプした結果、足を複雑骨折したとか。
小学の卒業文集で、訳分からん将来の夢を書いてしまい、読み返すたびに赤面する黒歴史などに比べればまだ健全…なはず…。
ごめんなさい。
なんだか、痛い過去を掘り返してしまったようです。
そんなことはどうでもよくて。
泥除けの後ろに、学校指定のステッカーを貼る。
これが無いと、教師たちによってこの自転車は、校則違反でしばらく取り上げられてしまう。
高校に入ったら、彼女を後ろに乗せて裏道をちょっと一緒に走ると言う、妄想を実現したい時に、相棒がいないのでは悔やまれる。
って、違うよ!?そんな、妄想のために、校則を守る残念さんじゃないよ。
帰りの足が無くなるのが困るからだよ。
だから、はがれないようにしっかり貼る。
・・・笑いたければ笑うがいい、中学時代ジミニーク○ケットと称された、この男子の気持ち。
だれが分かると言う。
パシリの如く走り続け、かっこ悪くも先輩に頭を下げて、ポイントをもらう姿を女子に見られ。
背が伸びないコンプレックスから、人前ではあまり目立たない様にして来たため、ジミーさんと呼ばれ。
その最終形態が、ジミニー○リケット。
あの嘘をついたら鼻が伸びるという、奇怪な少年の出て来る有名アニメのチビなキャラ。
屈辱だ。
(あいつ、顔が緑でキモイし)
クラスでは、ちょっとした、いじられキャラになってしまった。
ええい。この際、開き直ってやる。
高校デビューをはたし彼女を作るのだ。
そして、ハッピーな三年間をすごし、大学で彼女と一緒に頑張って、卒業後に結婚…。
気が早いか。
まあ、頑張るのだ。
そのために出会いが必要。
学校に行かねば出会いなど無い。
どうでしょう、今回はそれほど爆笑ネタが入っていないで、くすくす笑うネタを入れてみたのですが・・・。
次回も、皆さんが笑顔で読めるSF作品を目指します。