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かでんポータブル  作者: today
第二章かでんがとどいてから
16/35

登校

 そんなこんなで、日曜日が過ぎ入学式の日。

 昨日は、エアルの部屋を用意するために、掃除に追われた。

 (叔父にどんな電話だったか聞けなかったため、凄く不安が残った。)

 その影響で、朝から睡眠不足。


 だが、今日から高校生活がスタートするので、制服をしっかり着て。

 中学から、苦楽を共にした戦友である自転車の調子を見る。


 ステンレスフレームのタフな奴だ。

 サドルを毎年伸ばしながら、乗って来た。

 これからも、よろしくな。


 サドルの根元の軸に入った横線は、俺の成長の記録だ。

 毎年、順調に足が伸び、背が伸びた証。

 はっきり言って、錆だけど・・・。


 もう、チビとは言わせない。

――――――

 ひょっとしたら、俺も高校で彼女ができて、学校帰りに警察の注意を受けない裏道で、彼女を後ろに乗せて、少し走るかもしれない。

 「ごめん、スカートにしわがよっちゃたね。」

 「いいの、健二君と一緒にいたかったから。」

――――――

 そんな妄想のために、脚力を鍛えて平衡感覚も養ってきた。

 そんな、淡い妄想を少ししたことも…、結構な頻度でありました。


 いや、まあ…自分でも残念な部類に入るのは、分かっているよ。


 でも、小さい時に戦隊ものの番組を見て、階段からジャンプした結果、足を複雑骨折したとか。

 小学の卒業文集で、訳分からん将来の夢を書いてしまい、読み返すたびに赤面する黒歴史などに比べればまだ健全…なはず…。


 ごめんなさい。

 なんだか、痛い過去を掘り返してしまったようです。



 そんなことはどうでもよくて。

 泥除けの後ろに、学校指定のステッカーを貼る。

 これが無いと、教師たちによってこの自転車は、校則違反でしばらく取り上げられてしまう。


 高校に入ったら、彼女を後ろに乗せて裏道をちょっと一緒に走ると言う、妄想を実現したい時に、相棒がいないのでは悔やまれる。


 って、違うよ!?そんな、妄想のために、校則を守る残念さんじゃないよ。

 帰りの足が無くなるのが困るからだよ。

 だから、はがれないようにしっかり貼る。


 ・・・笑いたければ笑うがいい、中学時代ジミニーク○ケットと称された、この男子の気持ち。

 だれが分かると言う。

 パシリの如く走り続け、かっこ悪くも先輩に頭を下げて、ポイントをもらう姿を女子に見られ。

 背が伸びないコンプレックスから、人前ではあまり目立たない様にして来たため、ジミーさんと呼ばれ。

 その最終形態が、ジミニー○リケット。

 あの嘘をついたら鼻が伸びるという、奇怪な少年の出て来る有名アニメのチビなキャラ。

 屈辱だ。

 (あいつ、顔が緑でキモイし)

 クラスでは、ちょっとした、いじられキャラになってしまった。


 ええい。この際、開き直ってやる。


 高校デビューをはたし彼女を作るのだ。

 そして、ハッピーな三年間をすごし、大学で彼女と一緒に頑張って、卒業後に結婚…。

 気が早いか。


 まあ、頑張るのだ。

 そのために出会いが必要。

 学校に行かねば出会いなど無い。


 どうでしょう、今回はそれほど爆笑ネタが入っていないで、くすくす笑うネタを入れてみたのですが・・・。

 次回も、皆さんが笑顔で読めるSF作品を目指します。

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