表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/92

「アザレア…その子は? 」


翌日、アザレアは銀髪の男の子を連れて、ジムにやってきた。

その子は、サミエルの所のラファエル君と同じぐらいの年頃で、聞くと8歳だそうだ。

年とかどうでもよくて、その子は誰だいと、改めて聞くと、息子と答えた!

なんだってーー!?と俺が驚くと、冗談ですと返され、安心した? いや、安心というか、冗談にしても…たちが悪いぜ。


「この子は、ある富豪の子で、私が預かる事になったの…お兄様、暫く、匿うのを手伝ってくれませんか!」


「ある富豪の子って抽象的だな、教えられない何か事情があるのか」


「そうですわね…事情…というか…実は…弟なんですの」


「弟!? アザレアの弟という事は、俺の弟でもあるな!!」


銀髪の髪が、アザレアと同じだから…母親譲りなんだろう…確かマイク・ジョーンズによれば、そうだった筈だ。


「そうですの、私達の弟になりますわ、ですから…」


「なあ、アザレア、どうして今日はそんなによそよそしいんだ? 何かあったんじゃないか! 」


「それは…その、ロジャー・セラノですわ、彼にこの子の存在を隠していたものですから…万が一誘拐されて、酷いことでもされたらと思うと…お兄様でも中々、言い出しづらくって…」


なるほどな、ロジャーか…あの男なら、子供相手なら、奴隷として売るとか平気でやるだろう。


「ロジャー相手なら仕方ない、なあ…お前は名前は何て言うんだ? 」


少年はアザレアの後ろに隠れながら「ベゴニア」と答えた。


「ベゴニアか…いい名前じゃないか…どうだ、ボクシングやってみないか? 」


「ボクシング? それって怖くない? 」


ベゴニアが俺に怯えた様子で聞いて来るので、「怖くないよ、ああ…でも…相手とは殴りあうからなぁ…全く怖くないって言ったら嘘になるな」


「じゃあ、僕は…やりたい」


「あら…てっきり、やりたくないと思ったんだが…」


「僕…どうしても殴りたい相手がいるんだ」


「えっ…どうした、ベゴニア…そんな相手がいるのか? 」


ベゴニアは拳を突き出し、「うん、お母さんの仇を取るんだ…ロジャーって人に」


俺はアザレアの方を向き、そうなのかとアイコンタクトを送ると…「そうですわ…お母様はロジャー…正確には彼の刺客によって命を絶たれたのです」


「そうなのか…」


3人で、暗い雰囲気になっているところに「おーい」とタケシがやってくるではないか。

「あら、この子はもしかして…弟さんだったりする? 」


「正解、タケシこそ、どうした」


「ああ、スカーフェイス、お前に見せたい物が有ってな、ジャ〜ン!! 」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ