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ロジャーの演説

俺達、3人はロジャー・セラノが潜伏してるというカドー州に向かった。

移動は飛行機に乗り、俺たちがいるアーカリン州から移動した。

空港に着き、到着ロビーで荷物を受け取り、そこから、電車で街へ繰り出すと、駅前で異様な雰囲気を醸し出している、集団と巡り合う。


『ロジャー様!!』


『ロジャー・セラノ様ーー!!』


街の駅前には、集団が一人の男を囲い、演説台で演説してるあの男の名前叫びながらを崇め、狂気もはらんだ、集団としていた。

その男は…ロジャー・セラノは、『皆さん、この国の愛する皆さん、私は皆さんを救いたい、移民に仕事を奪われ、本来なら救わなければならない白人の同胞よ!! 』


演説をしてるロジャー・セラノは、主な聴衆の白人達に扇状的な言葉で煽っていた。


「おい!!ロジャー!!! 」


俺がロジャーの名前を叫ぶと、群衆の一人が『黒人が何でいる!!』と言い、俺に詰め寄る。

「黒人が居ちゃあ不味いのか? 」


「ここは、選ばれし我々、白人の集いだ…黒人は出ていけ! 」


「俺はあの演説してる男に用がある…どくなら、そっちがどきな」


「貴様ぁ、黒人の癖に生意気なんだよ」


「なら、俺ならいいのか? 」


マックスが男に今度は逆に詰め寄り、「少なくとも、白人だとか、黒人だからとか、黄色人だからとか、抜きにして話さないか、俺の友人はあの壇上にいる男に用がある、道を開けてくれ」


「へん、黒人様とつるんでる白人なんて…自分は理解力ある白人だと主張してるもんだぜ…みんな、コイツラは我らがロジャー様に何か言いたいそうだぞ!」


白人の聴衆達が、俺達を冷たい目で睨み、今にも、襲って来そうな雰囲気を出してくる。

だが、以外にも、壇上に上がってるロジャー・セラノが「みんな、気持ちは分かるが、その男と話をさせてくれ、黒人に対して寛大な白人の精神を見せてやろうではないか!」


その一言で聴衆は沸き上がり、ロジャー・セラノまでの道を開いた。

俺は真っ先に行き、ロジャーに「てめぇ、この国で何を企んでいる? 」と聞くとロジャーは、「私はこの国の迷える人の支える希望となりたいのです」と世迷い言を抜かして、「君は、その希望を潰し、迷える人達を見殺しにしたいのですか? 」と更に雄弁に聴衆達の耳に通る声で、演説をする。


俺は、「元ユースティティアの事実上のトップが人助けだと!笑わせるな、お前が仕切った、人身売買、薬物売買、暴力的な行為も俺は知っているんだ! デーモスクラトスの監獄から脱走し、今度は宗教でも始めて…今度もどれだけの人間を食い扶持にする気だ!!」と言うと聴取から、『その男は嘘を言っています、ロジャー様はそんな男ではありません、ズィクタトリアに忠誠を誓った立派な愛国者なのです、繰り返します、その男が言っている事は嘘です』と言ってくる。

この男…確か…3年前だったか…《《憂国の集い》》とかで、演説してた男じゃないか!あれから髭を伸ばしてるみたいだが、あの男だ! 拠点をデーモスクラトスからズィクタトリアに移しやがったんだな。


『嘘つきの黒人は去れ!!』『そんな黒人とつるんでる白人も同様だ!!!』と聴衆達が、俺達に迫ってくる!?

ヤバい!この数で押し寄せて来られたらと、思ってたら、一台の車が聴衆達に向かってくる!

聴衆達が、車を避けると俺たちの前で止まり、ドアが開いた。


「乗れ!!スカーフェイス、サミエル、マックス!」


タケシだった、鬼気迫る表情で乗車を迫り、俺たちは車を乗り、聴衆をかき分け、『黄色い猿が来たぞ!』『猿が、我々、白人の邪魔をするな』と聴衆の野次を受けながら、その場を後にした。


「あんた達をつけてきて、正解だったよ! 無茶にも程があるよ」


タケシがプンスカと怒っている。


「タケシ…いつから…」


マックスが聞くと「最初から!同じ飛行機にも乗ってたし、この車も空港近くのレンタカー屋さんで借りてきたの!!本ーー当に…最悪、あのままだったら、殺されてたよ!」


「すまん…まさか、ロジャーにあれだけの信奉者がいるとは…」


「ガッティさんから聞いたよ、ロジャーは、何でも150万にも及ぶ、元ユースティティアの連中と新たに、憂国の集いや白人至上主義者達やパトリオット・アセンブリの連中と組んだって、全く…厄介な事だよ」


「タケシ…ありがとう、本当に危ない所だった」


「私からも礼を言う助かった」


サミエルとマックスはお礼を言った。


「まあね…スカーフェイスの気持ちも分かるよ、仇が大手を振るって胡散臭い連中と企み事をしてるんだもんね」


タケシは、運転しながら俺へフォローをしてくれた。


「サミエル、奴はガッティの読みどおり宗教に手を出して来たんだが、あれを瓦解するのは難しいと思うかい」


俺はジャーナリストでもあるサミエルに助言をしてもらおうと、聞くと、「難しいね…宗教は《《信じる》》事が土台になっているからね、だが、対抗策もなくもない!」


「それは…どうやって…」


「こっちも曲がりなりにも、プロボクサーだ、ファンを増やすんだ!! 彼らに負けないくらいに」


タケシもそれに同意したのか「俺だって、君らのマネージャーだ、協力出来る事はするよ、先ずはサミエル、君が試合で活躍するんだ、SMSにだって俺が公式にアカウント作ってるから、ファンに届くように頑張ろう」


そして、俺達は、日帰りでジムがある、アーカリン州へ帰っていった。

いつか、ロジャー・セラノを追い詰める事を胸に秘め。


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