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ダニエル・J・コーベット

また、ユースティティアか…。

俺はフレイタス警察署に勤務し、ボクサーも兼業を生業としてるのだが、このデーモスクラトスにおいて絶大な影響力を持っている。

そのことに、よく思わないことが、また起きた。

例のボクサー、ダマトジムのスカーフェイスの所のマネージャーが射殺された件だ。

この事件の下手人はユースティティア側なのは、明らかであるのに、上層部から捜査の打ち切りが告げられたのだ。

何でも政治的圧力がかけられたとか…この国

は、民主主義にも関わらず民衆が選んだ政権が、反社会的勢力に手を貸すなど、何の為の警察だと半ば、自嘲してしまう。

あのダマトジムの面々にも、同情する。

何とか、ユースティティアの連中を検挙出来ないものか…。

捜査室の扉がノックされたので、入ってもいいと合図する。


「ダニエル警部、失礼します」


「ああ、なんだ」


「例のユースティティアなんですが…張り込み調査してた、密偵からの報告でこれを見てください」


写真を見せてもらうと、そこにはユースティティアの幹部マイク・ジョーンズとスカーフェイスが写ってるではないか!?

どういうことだ…。


「警部これは…」


「ああ…ダマトジムのスカーフェイスだな、何か脅されて連中といるのか、それとも…」


「それとも? 」


「自分から何かしらの理由で接触したのかも知れん、推測だがな」


「はあ…」


「この事は私の胸にしまう、暫く、泳がせておくんだ」



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