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2回も転生させられました。  作者: 東雲黎夏
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live story

 その日は天候、自然魔力の流れ、生物達の行動全てに異変を感じた。

 高校2年生の夏、それは突如として起こった。

 今まで

 穏やかとは言えないものの、それなりに静かな生活を送っていた。

 色々厄介ごとや事件などは起こったが、それでも前世のような血で血を洗うような日々ではない。

 そんな平穏な世界に突然現 その日は天候、自然魔力の流れ、生物達の行動全てに異変を感じた。

 高校2年生の夏、それは突如として起こった。

 今まで

 穏やかとは言えないものの、それなりに静かな生活を送っていた。

 色々厄介ごとや事件などは起こったが、それでも前世のような血で血を洗うような日々ではない。

 そんな平穏な世界に突然現れたれたは、巨大な空間の歪み。

 それは、この星ムージャスを覆うかのように広がっていく。

 明らかな異変を感じ取った俺は、すぐさま翼を展開し、その歪みがある空へと飛び立つ。

 近づくにつれ、聴覚、視覚など戦闘において重要な感覚が鈍くなっていく。

 しかしそれを気にしている余裕はない。最悪大幅な弱体化を食らっても、魔力さえ失わなければなんとかなる。

 頭の中で万が一のことを想定しながら俺は目的の場所に着く。

 「なんだこれ……」

 俺が見た景色はかなり異様なものだった。

 歪みの奥には”宇宙”が広がっていた。

 それもどこか見覚えのある……

 『緊急事態よ!今すぐこっちにきてちょうだい!』

 そう脳内に声が響くのと同時に、目の前の異様な光景から既に2度見たことがある景色へと移り変わる。

 そこは、死ぬ度に召喚されていた場所。”テトラの間”。

 この場所にいるのは他でもない、たった今俺を強制召喚させ、目の前で何やら呪文を唱えているテトラ・ガデス。

 10人いる女神の一人であり、魂を司る者。

 俺を地球から異世界に転生させ、さらに2度転生させた張本人。

 普通死んだ時に召喚されるはずで、死んでない限り接触は絶対にしないということだった。

 それにも関わらず俺を召喚した理由。

 それを今から話してくれるのだろう。

「急に呼んで悪いわね。突然だけどあなたには地球に行ってもらうわ」

「それはまた急だな。行く理由と、どのくらいの間滞在するのか教えてくれ」

焦っているのか、テトラは少し苛立った様子を見せた。

「とりあえずいまは1秒でも早く地球に行ってもらうのが最優先よ。向こうに行けば説明してくれる人に出会える。その人を質問攻めにしてちょうだい」

「そうは言ってもな、ムージャスで長期的にやろうと思ってたこともあるし、俺じゃなきゃだめなのか?」

「ええそうよ。だから約束を破ってまで召喚したんじゃない。それ以上質問したらあなたの魂をその体から引き抜いて私の部下に主導権を預けるわよ」

「そうなったら俺はどうなるんだ?」

「話を聞いていたの?……もういいわ、地球に召喚するわよ」

「おいちょっ――――」

 俺の話には全く耳を傾けることはなく、魔力のこもった右手を俺に向ける。

 その瞬間に俺の視界は真っ白に包まれ、今まで着ていた服が剥奪される。

 俺はすぐさま自身の魔力[紫粒子]で服を生成する。

 一見戦闘用の服には見えないが、実用性はかなり高い。

 自身の魔力で生成したので、[紫粒子]との相性がとてもいい。

 わずか1秒にも満たない間で地球に召喚され、その地に降り立つ。

 とても懐かしい光景だ。

 ここはおそらく東京。そのど真ん中だろう。

 区まではわからないが、この街並みを見れば都会の方だと容易に想像がつく。

 この絶妙に臭い匂い。信号機や車の音。

 ムージャスは魔力によって自然などは綺麗な状態が保たれているため、空気が悪いと感じることはあまりなかった。

 しかしこれはひどいな。魔力がないとは言え、ここまで環境汚染がひどいとは。

 まさか環境汚染がひどいからって理由じゃないだろうな……?

 いやないな。言葉の通り数えきれないほどある星の中の一つが環境汚染になったところで、テトラが気にするはずもない。

 ならやはり考えられることとすれば、いま地球では魔力関係で問題が起きているとかか。

 俺はテトラが言っていた説明してくれる人が現れるまで久しぶりの東京を歩いてみることにした。

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