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白亜師団  作者: くろみつ
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白亜の悪魔


やぁ諸君、私だ、よく来てくれたな。


ん?誰だって?ふむ...まぁ知らなくて当たり前だ、何しろ私は前線勤務のありふれた少佐のうちの1人なのでね...まぁいい、そういえばこの師団の名前を言っていなかったな。ここは第327機械化歩兵師団だ、地獄へようこそ。


おっと、出撃を知らせるサイレンが鳴っているな、さて諸君。ティータイムは当分お預けになりそうだ、訓練通りに準備したまえ。出撃の時間だ。



帝紀1917年、シベリア最西部


「...ようやくトーチカが見えてきたよクソッタレ...巡回する範囲が広過ぎるんだよ...」


「仕方ないだろ...お偉い様からの命令なんだからよ、まぁ極東の猿どもを押し付けられた極東守備隊よりはマシだろう」


「それもそうか、まぁ取り敢えず速くトーチカに戻って酒でも飲んで暖まろうぜ」


西方防衛隊は気付けなかった...いや違う、敵が気付く隙すら与えなかったのだ...自分たちが既に籠の中の小鳥となっている事に...



...腑抜け野郎しかいないようだな

これならトーチカ付近を抑えるのは簡単だろう。


「全車輌全速前進!」


無線にて手短に命令を下す。私は無駄というものが嫌いなのでね。


失礼、私が誰だか名乗るのを忘れていた。

私はアインハルト・シュナウザーだ、階級は少佐である。まぁアインハルト少佐と呼びたまえ。


生まれはクンマースドルフだ、まぁ諸君も聞いたことがあるだろう。


何しろあそこには我が軍の試験場があるのでね、諸君らの中にも何人か行ってことがあるものもいるかもしれんな。


失礼、話が逸れたな。


まあこれ以上私について語っても意味が無いので終わりにさせてもらう。私は戦闘に集中したいのだ。


さて、そろそろ全車輌が敵陣地を目視した頃合いだろう、私は無線を掴むと再び手短に命令を下した。


「全車輌展開!包囲せよ!」


彼らは私の過酷な訓練にてリタイアしなかったエリート達だ、この程度の短い命令で十分だろう


…案の定数分で敵陣地は壊滅した、まぁ当たり前だが。


「さて諸君、今日はここで野営しようか。設営したまえ。」


やれやれ、これで今日の任務もようやく終わりだ、朝のティータイムの続きでもするとしようか。


それでは諸君、また次の茶会にて会おうではないか。



...西方防衛隊前線司令部付近にて


「...おい、しっかりしろ!おい!」


体を揺すられて意識は戻ったが体が動かない...目もほとんど見えていない...私はどうなっているのだ...?


思い出してきた...敵のトーチカへの強襲から逃げてきたのだ...その際に弾を喰らったのだろう、直感的に自分はもう長くないと悟った。


ならば最後に奴らの...あの師団の特徴を伝えねば...


最後の気力で掠れた声を絞り出す


「...あ」


「喋るな!悪化するぞ!」


「白...亜...」


「どういう意味だ?、おい、戻ってこい、頼む、戻ってきてくれ!」


これだけ伝えられればもう充分だ、言い切ったと同時に私の意識は闇へと飲み込まれた...

読んでいただきありがとうございます。

初投稿ですし文才があまり無いので微妙だったとは思いますが、暖かい目で見てやって下さい。

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