呂律と頭が回らない大将 8-5
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大将「スマンって、簡単にくたばってたまるか。あー脱線した。かなり脱線した、ハハハハハ!」
「誰のせいだよ・・・」
隊員1「ひでぇ茶番だぜ」
「ああ、二度とゴメンだ。」
大将「ふぅ・・・ちょいと休むか。話過ぎて疲れた。あ、笑いすぎても疲れた。しばらく休憩~」
「だから誰のせいで・・・むしろこっちが疲れた・・・」
「ほんとだよ。先輩達、毎回こんな目に遭ってんのか・・・懲りねぇなぁ司令官も・・・」
「いやはやたまに、あの人が司令官って忘れるぜ」
「俺も・・・」
約2分後・・・
大将「・・・さて、話を戻すか。まあ何度も話したように、どっからどーみても黒人やその他の人種の違いって言ったら肌の色くらいだ。もっと細かく言うと地域によって、つまり環境による免疫とかの差はあるが・・・基本は変わらん。遺伝子でもな。人種差別ってのは、下らん価値観が生み出したもんだ。昔っからあるんだよなこういうの。お前らに言うのは申し訳ないが、宗教や風習とかで人間は色んなもんを決めてきた。ガリレオが良い例だ。地球は丸いだの、地動説だの天動説だの・・・ほんっとにもう。(-_-)」
頭をかきながら言う
隊員1「宗教を信じるのはほどほどに、ですね。」
「宗教かぁ・・・何が正しいのか分からんなぁ」
大将「宗教ってのは、今ほど科学が発達してなかった時代、人々を導くために作られたもんだ。作った本人に罪はねえ、むしろ尊敬すべきだ。だが、後に引き継いだ奴に問題があるな。世界の宗教対立なんて良い例だ。」
「まあ、うん・・・自分たちですね・・・」
隊員2「宗教に縛られないボス達って凄いですよね・・・今も元々の宗教を信仰して良いって言ってくれるし・・・しかも簡易モスクまで造ってくれたし・・・」
大将「まあ他の幹部はまだしも、俺は宗教をあんま信じねえタチだしな。ほどほどに、たまにお参りする程度でいいのさ。あ、やべ、また宗教の話してた。俺の宗教嫌いもここまで来ると異常だな、いや~スマン。」
隊員3「いや、平気ですよ。なんとなく分かってますし。」
「まあ前からそうだしな・・・。特にアブラハムの宗教やヒンドゥー教への当たりが特に強い気がする・・・仏教も、最近暴徒化してる地域があるから、この際まとめて潰そうか、なんて言ってたしな・・・」
「エルサレムにでっかい爆弾落とすとかも言ってるしな・・・。アリーさん達がいて良かったぜ・・・。」
「まあ過去に自分の宗教というか、信じる物を否定されたら・・・そりゃあ宗教嫌いにもなるか・・・」
*アブラハムの宗教とはユダヤ教、イスラム教、キリスト教などの宗教を総じて言う。啓示宗教とも言う。
大将「まああれだ、改めて言うが、黒人はただ単にメラニン色素が多いから黒いんだ。しかも自分の住む地域の環境に適するためにな。だから別に人種によって差なんてない。だが、差別が無くならん原因は他にもある。これは・・・また面倒な問題なんだが・・・。アメリカには申し訳ないが、またあの国を例にしてみよう。新型コロナっていう俺がいた国でも極めてだるいウイルスが流行ってな、そん時なんて黒人差別の問題でアメリカは特にゴタついてたな・・・。」
「あーあれか・・・あのクソッタレウイルスめ・・・」
「ただでさえ貧しかったのに、さらに苦しくなった・・・もう二度と御免だね。」
「感染源と中国というが・・・結局なんだったんだろうなぁ。」
大将「感染数で黒人の方が白人より多かったって話もある。そん時浮き彫りになったのは、経済格差だ。やはり黒人と白人の社会的、経済的格差はあるんだ。黒人だけじゃなく、移民もそうだったらしい。それと・・・まあ、色々あって、この差別の問題はとんでもなく燃えた。しかもアメリカ大統領選挙もあったんで、さらに燃えた。最悪のタイミングで選挙、その上他にもこの問題を煽る事件の発生・・・とにかく2020年はやばかった・・・。経済に余力が少ないから教育も・・・義務教育があるから最低限はあると思うが・・・それでもやはり貧しいと心の負担も増える。金がないからギャングとかになったり・・・。これは俺の私見だが、黒人は金を持ってないっていうイメージがあんじゃねえかな。そんでちゃんとした教育を受けてない。んな事はねえんだけどな。変な先入観があるから、この問題は無くならねえんだろ思う。それに・・・あれだ。白黒つけるって言葉があるように、なんか黒いと不安になるかも知れんな。うちの幹部にも黒人のやつがいるが良い奴だ。アフリカへ任務で行った時も、ただ黒いだけでフレンドリーな連中は多かったしな。肌の色で性格に差があるとは思えん。」
「やっぱり人種に差なんてないんだなぁ。ここなんて色んな人種がいて、正直違和感なんて感じなくなったな。クルド人までいるんだぜ?うちの組織って結構クルド人も多い。あのクルド人だぞ?国家を持たない民族が・・・すげーよ。」
「あーね、案外この組織、理想郷じゃね?いや、理想郷か。」
「差別なんてあんまねえしな。ってか自分の肌の色をネタにしてるくらいだ。」
「世界も俺らを真似しろってんだ。」
「真似もなにも、俺らの事あんま知られてねえじゃねえか・・・」
「あ、確かに。」
大将「そっか、この組織ってそういや色んな人種いたな、もうホントに違和感ねえや。ってか俺、白人が悪いみたいな説明してなかったか?」
隊員1「え?そんな気はしませんでしたが・・・」
隊員2「んーどうですかねえ、大将って、夢中になるとかなり要らん事まで喋っちゃいますからね~」
大将「ぐ、それは言えてる。」