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第01話 現状認識オブマイボデー

不定期更新です。

もうブックマークされている方がおられて、驚きです。

新しい話検索かなと思っていたら、少ししてからも増えてきていて不思議です。

ありがとうございます。

シリアスはどっか行きます。

微睡みが遠ざかり始める。


呼吸が楽だ。

いつもは鼻が詰まっている感じがするのに、なんか今日は調子が良さそうだ。昨日掃除はしたかなぁと思いながら、いつもより手触りがよくスベスベしている気がする布団を抱えた。

可愛い女の子のことを妄想しようとして、西洋風の可愛らしい女の子がまぶたの裏に浮かぶ。こんな子、見たことあったかなぁと考えていると、暗い場所で叫んでいたことを思い出した。アレは!?と思い、目を開ける。

ピンクのパステルカラーが目に入る。いつもの寝床じゃ無い。ゆっくりと起き上がりながら、気づいた。驚くほど弾力的なベッド!


「——ふぉぉぉぉぉ」


思わず感嘆が漏れる。豪華で装飾の多い立派なベッドだ。上からはピンク色の半透明の布が垂れている。絹だろうか。

視界の中に金色の糸が映る。これも装飾かと思い上を向くが、視界の端に見えるだけで、はっきりとは装飾が見えない。

手を伸ばし、なんだか違和感を感じながら、その糸を引っ張ると、頭が引っ張られた。


!?


見ると、金色だが細く、触感は髪の毛のように思う。髪の毛にしては細いが、小さい子の髪の毛を触ったときの感触に似ている。

そしてその毛を持っている手の爪がなんだか艶めいている。よくよく見るとなんだか手も小さく、丸みをおびているような——


「おわッ!?」


手を振る、その手が動く。もっと大きく動かして、手を大きく上に振ると、ゴンッと音がした。


「くゥッ....」


いてぇ。

手を抱えて蹲る、不思議な服を着た、不思議な生物がそこにはいた。


というか、俺だった。俺が、女物のふわふわした服を着て、女のガワになっている。


「お嬢様!?お起きになッ...だっ、大丈夫ですか!?」


女の慌てる声がした。

こんな姿を見られたのかと、顔が熱くなるのを感じながらそちらを見ると、



メ、メイドがいた!


メ、メイドだ!!


大人の女のメイドさんだ!!!



普段は落ち着いているであろうその(かんばせ)は、慌てた表情をしていて、ギャップ(萌え)萌えー。

初めて見たはずなのに、その姿はレアに違いないと思わせる、一つ一つの動作と表情に現れるパーフェクトメイド。

目を伏せながら、座っているご主人の後ろに控えて立っているであろう普段の姿を幻視した。


ヤバい。これまじヤバいわー!


「ヤバイって何ですか、お嬢様?」


先ほど慌てていたのが嘘のように落ちた声が聞こえた。


おぜうさま?

いや、それはともかく、声に漏れてた?

ちょっと上へずれていた視線を元に戻すと、メイドは無機物を見るような目をこちらに向けていた。


パーフェクツ!でも、その目は嫌われてそうで、ちょっとキツイかな〜

などとまたもや思考が脱線していると、凍った眼球が見え、硬い声が聞こえた。


「オジョウサマ、ご主人様がお呼びです。」


だから、おぜうさまって誰よ?

そんな知らない人のことよりご主人様と呼ばれたい。


「あなたの主人は誰っ、かしら?」


そうだった〜!私がオゼウサマだった!声が女物で気づいた!

とっさに、かしらをつけてみたがあっていたかしら?


当然、メイドは氷点下の目をして、極寒の声を出す。


「あなたの父上、アウグスト侯爵様ですよ。

 早く準備をしてください。」


ブルリと震える背筋であった。

読んでくださってありがとうございます。

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