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七十四話  冷気流れる洞窟

 神霊廟で言う、四面に突入です!

 追記:最後の方の一部が、気に入らなかったので修正しました。さらに話数間違えてるー!? 作者が間違えてどうするよorz

 潜り込んだその世界は、外に比べて遥かに涼しかった。

 洞窟という地形もあるが、今回の異変の原因に近づいたかもしれない。どこか異様な空気が奥の方から漂っている気がする。


「うおーっ! あるじーっ!!」

「あ、暴れないでください! 落ちますよ!?」


 嫌な空気を感じ取ったのか、青年に背負われた妖怪がじたばたと暴れた。

 相変わらず両手足は折れたままだが、なぜかこの妖怪は平気らしい。原理は全くの不明だが、そういう妖怪なのだろうと、状況を飲み込んだ。

 ついでに言うと、この妖怪は小傘と違い体温が全くなく、背負った背中がひどく冷たい。少々気味が悪いが、動きまわって汗だくにならないのはありがたい。


「ご主人さま。背負うのは私の方がいいんじゃない?」

「いや……このままでお願い。体力は大丈夫だから」


 確かに、妖怪である彼女の方が体力も力もあるのだろう。実際、出来るならそうしたいが、それだと護衛役になる自分が厳しくなる。ここは地底の洞窟と違い、人工的に作られた割合が大きいのか、あまり力を使うことが出来そうにないのだ。「グラビティハンド」なら使えそうだが、あれは補助用のため直接打撃を与えることができない。そうなると、小傘たちに危険が及んでしまう。


「本当に?」

「山歩きで鍛えた体力を甘く見ないでよ? これぐらいの荷物を背負って歩いたことだって普通にあるから平気だって」

「う、うむ……すまぬ…………すまぬ…………」

「に、荷物ってそういう意味じゃないですから!」


 いつもの調子で……背中の妖怪のことを忘れて、ついそんなことを言ってしまった。傷つけてしまったらしく、表情は窺えないが無力さを嘆いているのが伝わってくる。


「ここを守れと言われながら、あっさりと侵入者を通し、こうして助けがなければあるじの元へ行くことも出来ぬ……ああ、私はキョンシー失格なのでは……」

「そ、そんなことないですよ!? キョンシーじゃなきゃ手足が折れても平気でいれないですし!!」


 つまり、彼女は中国版ゾンビということになる。……背中を許していたが、よく首筋を噛まれなかったものだ。このキョンシーの主思いな性格に救われたなと、参真は内心冷や汗をかいたが、表には出さずに慰める。


「お、おう? そうか?」

「それに、大事な主さんのことは覚えているのでしょう?」

「お、おう! せーがのことは忘れていないぞ!!」


 ゾンビ化しても、こうして記憶が残っているのは、キョンシーならではだろう。そもそも、ただのゾンビなら言葉が通じるかどうかも怪しい。


「なら、やっぱりちゃんとしたキョンシーですよ。ただのゾンビは主さんのことなんて考えませんって」

「そうかー? そうなのかー?」


 と、背中の少女を声だけで慰めてたところに……妙な視線があることに気がついた。

 小傘だ。何故か小傘がちょっと不機嫌そうな表情で、じーっとこちらを見ている。


「……むぅ」

「? どうしたの?」

「ふぇ!? あ、あははのは……な、なんでもないよー!!」

「???」


 視線を合わせた途端、慌てて逸らして、奥の方へ行ってしまった。急に態度を変えたようにも見えたが……


「どうしたんだー?」

「さぁ……?」


 背中の一人も、青年と同じ考えらしい。だが、ここで置いていかれるのもまずいので、彼らも続いて、この洞穴の奥地へ、彼女の主の元へと歩いていった。


 あの洞窟って、たしか人口物でしたよね? 霊夢か魔理沙が、そんなこと言ってたような気がするので、こういう設定にしましたが……間違ってたらごめんね!

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