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六十五話 霊界トランス

 どうも~お待たせしました~ 原作設定との折り合い付けるのが大変でした。

 何せ、残機が一しかないから、ピチュらせる訳にもいきませんでしたし……

 そのころ幻想郷は、神霊があちらこちらに出没するという異変が発生していた。

 今のところ、実害といったものは発生していないが……しかし放置されるはずもなく、既に複数の人物が動き始めていた。


「ふう、ようやく一息つけるわ。こんなことになるなら、異変なんて起こすんじゃないわね……」


 夜桜の冥界にて、白玉楼に住む亡霊『西行寺 幽々子』はため息交じりに呟いた。

 以前彼女は、とある異変の首謀者で、その事件をきっかけにここは有名になっていた。そして今回の異変は、神『霊』が出没するモノであり……幻想郷において霊の管理を任されているこの場所は、異変の原因と勘違いされ、多くの実力者たちが殴り込みにきていて、既に幽々子はぐったりとしている。


「はぁ……今日は来客が多いわねぇ……どうしたの紫?」


 背後から親友の気配を感じ取り、彼女の名を呼ぶ。振り返ったその先には、人間の男を抱えた紫がいた。


「あら、他人(ひと)を連れてくるなんて珍しいじゃない? もしかして思い人?」

「ふふ、それも悪くないかもね」


 はぐらかすように笑い、そっと彼を縁側に寝かせる紫。ひどく弱っているようだが、一応は生きている……らしい。


「……紫、なんなのその子」

「それを聞きに来たのよ。この人間と弾幕ゴッコしたのだけど、妙な術を使ってきてね。ちょっとその時の状況を話すわ」

「はいはい。その前にお茶菓子をとってくるわ。妖夢~」


 庭師兼従者の名を呼ぶが、全く反応がない。不思議に思って……そこで彼女は、既に異変解決へと動いていることを思い出して、しぶしぶ自分で取りに行ったのだった。



.                              少女説明中……



「う~ん……はっきり言えるのは『霊界トランス』を使ったことかしらね。魔理沙たちも使ってきたから間違いないわ」

「魔理沙の使える技をこの人間が使えるの?」

「人間であれば……ううん、少しでも人間の部分が残っていれば使えると思うわ。妖夢もやってきたし、この異変中なら誰でも出来るんじゃない?」


『霊界トランス』


 それは、本来人が死の間際に見る、幻覚の世界『霊界』へと足を踏み入れる術。

 今回の異変で大量発生した神霊を糧に、その量に応じて効果時間を伸ばすことが出来る。

 使用者が別の世界に移動している故に、ありとあらゆる攻撃は無力化される。だが、現実世界での座標を残しているため、向こうからは攻撃し放題という放れ業だ。

 発動条件は、十分な神霊を溜めこんだ上で死にかける、或いは擬似的に死に近い状況へと近づけば自動で使えるようになるようだ。

 なお、精神が異界へ移動している影響か、言語を理解できなかったり、音が別の聞こえ方をするようになったりする弊害があるらしい。


「……そう、特にこの子が特別じゃないのね?」

「術を使う分にはそうね。けど……私の勘と言えばいいのかしら? この人間は……無理矢理何かに生かされたような……上手く言えないのだけど。割と最近に死にかけたみたいね」


 彼女、西行寺 幽々子は亡霊である。一度死んでいるからか、はたまた自分の死に誘う能力からなのか……モノの生死には敏感だった。


「生かされた? この人間の意思じゃないの?」

「ええ、よくわからないけど、大きな意思と言えばいいのかしら……それが彼の死を振り払ったみたいよ。でも……悪意はなさそう」

「ふぅん、幽々子がそういうなら、きっとそうなんでしょうね。それなら……一回試すのはどう?」

「また悪巧み? 嫌いじゃないわよ?」


 お互いに口元を扇子で隠しながら、クスクスと老獪に笑う。

 これが青年の、大きな試練の始まりだった。


という訳で、この小説では霊界トランスは、「死にかけた時に発動」「時間は神霊量に比例」「自分の意思での使用不可」の原作との違いがあります。どうかご了承ください。

んでもって、既に異変解決に色々と冥界に来た後ですね。みょんも既に移動中

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