六十三話 真実はどこに?
大変長らくお待たせしましたっ!! ようやっと最新話です……いやぁ、スランプとストレスとACV(コラ!)とが合わさり最強に見えました……ゲームやってたのもそうですが、今回はマジ難産でしたね……しかも短いorz
あ、PV五十万、ユニーク五万越えしてました! これは……大変なことになってきたぞ……!!
(どうして……どうしてこいつがここに……!?)
ほんの気まぐれで、従者である藍と一緒に、橙の様子を見るだけのはずだった。
ところが、そこにいた客人は――
「? あの……どうかしましたか?」
……少し前に地底へとスキマ送りにし、その後も特にさとりからの連絡もなかったものだから、てっきり死んだものと思っていたはずの外来人が、目の前にいた。
「い、いえ……古い知り合いに似ていたものですから……お気になさらず……オホホホホ」
「はぁ……」
持ち前の胡散臭い言動で、なんとか煙に巻こうとする。こうして無事でいるということは、さとりが特に問題ないと判断したのだろう。
「ちぇええん! ちぇえええええええええん!!」
「ふにゃぁぁぁああぁあぁぁぁ……」
式二人は戯れていて、とてもこちらのフォローなど、してくれそうにない。……もう一度スキマ送りにしようかとも考えたが――それはただの逃げだろう。
「その空間……まさか……あなたが『八雲 紫』?」
「ッ……そうよ……」
「……小傘ちゃんは?」
険しい表情と、無理矢理押さえられた声色。彼と直接出会ってしまった時点で、こうなることは避けられなかった。
「……聞いてどうするの?」
「答えて! 小傘ちゃんはどこ!?」
強く、彼は紫に問う。
がらりとその場の空気を変質させて、鋭い視線で睨みつけながら。
彼と紫の力量差は明らかだったが、彼女は気圧された。しかし紫は、普段の調子を崩さない。
「……さぁね? あの後派手にやられたあと、適当にスキマ送りにしたから、どこにいったかは知らないわ」
包帯の巻かれた左手を、無造作にふらつかせて青年に告げる。参真は一瞬だけハッとした表情を見せたが、すぐに元の表情へと戻った。
「じゃあなんで、僕と小傘ちゃんを引き離した!? どうせならあの子も一緒に――!!」
「ふふふ……なぜでしょうね?」
「……いつまでもはぐらかすつもりなら――僕にも考えがありますよ?」
彼の苛立ちも頂点に達したのか、青年は黙々と力を溜める。……それなりに幻想郷に適応したのか――あるいは、共にいてくれた彼女のためなのか――紫はそれを、確かめたくなった。
「いいですわ……弾幕ゴッコで、決着をつけましょう?」
左手は使えないが、それでも人間ごときに負けはしないだろう。むしろ、ちょうどいいハンデだ。力を測るにも、彼の真意を知るにもちょうどいい。
「……外でやりましょう。せっかく直した家を、もう一度壊したくは、ない」
鋭い視線の青年と、おどけた調子の紫。式二人は彼らの諍いに気づかぬままで――
その後参真は――彼が経験する中で、二番目に絶望的な戦いを、強いられることとなる。
今回のタイトル付けも大変でしたね。いいのが思い浮かばず、丸一日費やしましたが……ようやっと納得出来ました。意味としては
紫サイド――彼の真実(幻想郷の敵か? 彼の行動は小傘のことを思ってのことか)と、
参真サイド――小傘の居場所をはぐらかす、紫へ真実(小傘の居場所)を問うダブルネーミングになってます。
ホント、お待たせしました! 何の連絡もなくごめんね!!