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六話 理想の青年

あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!!

「俺は昨日投稿したときに、1500アクセス、300ユニーク突破したと思っていたら、今日投稿前に2500アクセス、500ユニークアクセスを超えていた」

な、何を言っているのか(ry


読んでいただきありがとうございます!! リアルにポルナレフ状態な作者です。

 聖 白蓮にとって、幻想郷は理想に近い場所だった。

 妖怪が主体になっているのは少々意外ではあったが、それでも、秩序が定められている。妖怪と人間の距離も自分がいた時代よりは、はるかに近くなっていた。他にも、妖怪どうしの仲も良い。彼女の時代は妖怪の数が多かったためなのだろうか……縄張り争いも多く、人間に退治されそうになった妖怪だけではなく、縄張り争いで傷を負い、寺に逃げ込んできたものも少なくない。それに比べて、こちらは異種族同士で遊んでいる光景を目にすることがある。


(時代は……変わったのですね……)


 森を歩きながら、物思いに耽ってしまい……思わず首を振った。今日も、「散歩に出かけてきます」と、星に告げて出かけようとしたところ、「聖……年をとりましたね……」などと言われてしまい、内心へこんだ所だ。物思いに耽ってなどいたら、ますます老けてしまう。気持ちを切り替えるために、ちょっと遠出してみよう。魔力と霊力を放出し、空へと舞い上がった彼女は、進路を迷いの竹林へととった。あくまで散歩なので、そのスピードはかなり遅い。気配と力も極力抑えて飛ぶようにしていた。

 以前聖は、それを忘れていたせいでひどい目に会ったことがある。フラワーマスターと呼ばれる妖怪の元へ向かった時のことで、お茶でも飲みながらゆっくりしようと、茶菓子持参で飛んでいったものの……気配を消し忘れたせいで彼女は完全にスイッチが入っており、誤解を解こうと必死に説得しようとしたものの、むしろ「へぇ……あなた強いの?」と、別の方面に期待させてしまったらしく……久々に聖も全力で相手をする羽目になった。ちなみに、弾幕勝負が終わった後その妖怪が、けろっとしていたのが恐ろしい。こちらも多少は余力があったが、本気で「死合い」になったら勝てるかどうかはわからない。最終的には、「今度、お茶しましょう?」と向こうから誘ってきてくれたのを考えると、それなりに親睦を深められたのだとは思うが……今思い出しても頭が痛い。


(あ、また考え込んでる……ダメダメ)


 自分に言い聞かせたが、ある意味遅かった。飛ぶことに集中していなかったせいで、まったく別の方向へ……霧の湖に出てしまったのである。昔の自分なら、こんなことはあり得なかった。ボケが始まってしまったのだろうか? などと、悪い方向に考えてしまい、気晴らしのつもりが、ますます気持ちは沈んでいく。

 と、落とした視線の先に、複数の人影が写る。彼女たち四人は、よく一緒にいることが多く、聖も遠目で何度もその姿を眺めていた。


(今日はここで遊んでいるのですね)


 彼女たちは、人里の外で遊んでいることが多い。その行動範囲は広く、迷いの竹林から霧の湖、妖怪の山の縄張りギリギリなど、本当にどこでも遊んでいる。なぜ聖がそれを知っているかというと、つい微笑ましくなって、いつも遠目で眺めてしまうのである。たとえるなら、出かけていった子供の後を、こっそりとつけていって友達と遊んでいる姿を見て喜ぶ母親のような心境だろうか。

 いつも通り、彼女たちを見ていようと思ってると……そこにもう一人いることに気がついた。そっと注視してみると……若い人間の青年が、彼女たちと遊んでいるではないか。


(彼は何者なのでしょう? いえ、そんなことよりも――)


 男は、妖怪である彼女たちを恐れることなく、どこか幼さを残した笑い顔で……種族の違いなど気に留めず――彼女たちも同じように、彼が人間であることを全く気にしていない様子で、いつもと同じように遊んでいた。

 それは、かつて彼女が求めた光景。1000年の間封印され、その世界の中で時には諦めかけたこともあった――彼女の理想が、そこにはあった。

 ほとんど衝動的に、聖は彼女たちのもとへと降りていく。彼がどんな人間なのか、どんな思いで種族の違う彼女たちと接しているのか、彼のことを知りたくて仕方がない。とりあえずは近くの林に気づかれないように着陸し、できるだけ自然体を装って彼女たちのもとへと近づいていく。


「みなさん……仲がいいですね……そこの方、良ければお話を聞かせてもらってもいいですか?」


 湖畔に集まる五人へ、聖はそっと話しかける。彼らはこちらを見つめたが、どうも困惑気味だ。お互いの顔を見合わせた後、氷精の少女が強烈な一言を発する。


「おばさん、だれ?」


 グサッ!! と、心臓にナイフか何か刺された気分だ。ずっと見守ってきたのに、気が付いてもらえなかったらしい。おまけにこの一言は、今日の彼女には辛辣すぎる。


「チルノちゃん……今のは失礼じゃないかな……見た目からして、どう見ても『お姉さん』だと思うよ。それに、本当におばさんでもおばさんって言っちゃだめだよ。チルノだって、おばさんって呼ばれたくないでしょ? ……大丈夫ですか?」

「おばさんって……おばさんって……!!」


 ダメージが抜けきらず、その場にうずくまる聖。青年はやさしく聖を慰めてくれたが、それでも受けた傷は深い。しばしの間、回復に専念せざるを得なかった。


「失礼を重ねるようで悪いのですが……どちら様ですか? まさか、ルーミアのお母さん?」

「私におかーさんはいないのだー 知らない人なのだ~」


 自分が落ち着いた所を見はからって、青年は聖に質問をしてきた。割と最近こちらに来たものだから、てっきり彼は自分たちのことを知っているものかと思ったのだが……


「申し遅れました。命蓮寺の僧侶、聖 白蓮と申します」

「ご丁寧にどうも。僕は 西本 参真。それで、話を聞きたいというのは?」

「ええ! 妖怪とも隔てなく接するあなたの姿を見て、是非いろいろとお伺いしたいと

思いまして、いてもたってもいられず……!!」

「わ、わかりました。要件はわかりましたから落ち着いてください!」


 ズイっと、距離を詰める聖に、参真は思わずたじろぐ。横目で、「……参真」と、何か言いたげにリグルが参真を見つめていたが、二人は気がつかない。


「すいません。年甲斐もなく興奮してしまって……それで!? お返事は!?」

「ちょ、ちょっと待ってくださいってば!! みんなと相談してからですね……」


 この興奮を抑えられるものか。といわんばかりにズズイと迫る。そんな聖をなだめたあと、彼らは円状に集まり、いろいろと相談し始めた。はたして返事は……


「あの、聖さんでしたっけ? 先ほどの話ですが、いいですよ。あんまり大したことは話せないと思いますが……」

「いえいえ! あなた自体が貴重な存在ですよ!! じゃあさっそく行きましょう!」

「行くってどこに……ってうわああぁぁぁぁぁああああぁあぁ!!」


 そうと決まれば善は急げ。彼を命蓮寺へ運び、そこでお茶でも出しながらゆっくりと話を聞くことにしよう。参真の手を取って。先ほどまでの速さとは比べ物にならないスピードで飛んでいく。


「参真―またねー!」

「さよーならーなのだ~!」

「よければ屋台にも顔出しにきてね~!」

「身体に気をつけなさいよね!」


 残された四人も、それぞれ手を振って彼を見送る。本当に仲がいいなと聖は思いながら、彼を連れて命蓮寺へと帰っていった。


マイペースひじりん。こんな感じでいいのかなぁ? 

そしてUSCも名前だけ。夢の中でこの二人がお茶飲んでる光景を幻視したので書いてみました。結局お茶飲んでないけどね!! 

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