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六十二話 接触

ごめんなさい! お待たせしました!!

……うん。ACVをやりこんでたんだ。テストもあったのも嘘じゃないけど、間違いなくこっちに時間とられてますorz すいません(汗

「大丈夫? 怪我はない?」


 青年が作業中、派手な物音を聞きつけ、彼はそこで倒れ込んでいた少女に手を伸ばす。

 茶色とオレンジを足して二で割ったような髪に、そこから生えたネコミミを見て……内心お燐みたいだな。と、参真は思った。

 目の前の少女は目をぱちくりとさせていたが、やがて彼の手をとって、同じ高さの床にたつ。


「ありが……じゃない! やいやい人間!! 私の縄張りで何するの!? お昼寝タイム邪魔されて、おまけに床にはまっちゃったじゃない!!」

「……え~~……」


 彼女と目が合うと、即座に文句を言われてしまった。一部理不尽な言いがかりのような気もするが、勝手に上がり込んで直していたのも事実。彼女に頭を下げつつ、今までの経緯を説明することにした。



                            青年説明中……



「うん。勝手に上がり込んでゴメン。起こしてゴメン。良く考えたら、普通に僕が悪いとこばっかりじゃないか……」


 お互いの自己紹介と、状況を説明している内に、気持ちが落ち着き、話も整理できた。が、そうしている内に参真自身が間違っているような気がしてきてしまい、今は彼女の前で彼は膝と手をついて前かがみになっている。


「あ、あれ? 弾幕ゴッコにならないの?」

「いや僕が悪いでしょ、これは」


 すっかりヤル気だった彼女は、参真の様子に拍子抜けしたようで、逆に困惑しているようだ。……こちらでは荒事になることが普通らしい。


「こういう時はどうすればいいんだろ~?」

「と言われても……希望なら直してあげるけど、起こしたお詫びに」

「あー! なら色々直してー!!」


 ぴょこぴょこ耳を動かして、彼女――橙と名乗った目の前の少女に連れられ、彼はオンボロ小屋直して回ることになった。と言っても、今までの作業の続きをするだけだから、大した労力にはならない。


「にしても、どうしてこんなになるまでほっといたの? ちょっと酷過ぎる気が……」

「ここはマヨヒガってとこで、迷った人しか来れないの~だから、修理の人たちが来たくても来れないの。代わりに、ご飯や道具は出してくれるみたい。で、その道具を持って帰ると、幸せになれるよ! せっかくだし、持ってっちゃえば?」

「うむむ……持ち運ぶにはちょっと重いんだよね……」


 手に持ったハンマーを見つめながら、青年はぼんやりと考え込む。これなら護身用になるかもと思ったが、妖怪相手には通じないだろう。かといって釘は、尖った先端が絵を傷つけてしまうかもしれないから、持って行きたくはない。


「また出てくるから、遠慮はいらないよ?」

「ううん。本当に大丈夫。あ、そこの板とって」

「はぁい」


 初めて会った時は、機嫌がすこぶる悪かった橙だが、こうして話してみればずいぶんいい子だ。性格も見た目も、そこらの子供と変わらないように思える。板を受け取るついでに頭を撫でると、素直に目を細めて、喉をゴロゴロ鳴らしていた。


(……小傘ちゃんにも、もう少しこうやってあげておきたかったな……)


 こうして別れて、初めて自分は、小傘の扱いが少々雑で、それでも何の不満も口にせずに来てくれていた彼女の大きさを、参真は知ることができた。


「うにゃ~マサは撫でるの上手だね~藍しゃまみたい」

「ん……主人みたいな人?」

「そーだよー時々厳しいけど、すごく優しくて大好き! 今は一人で修行も兼ねて一人暮らしして――」

「ちぇええええええええん!!」

「「どわぁ!?」」


 と、二人で話していると、突然目玉だらけの異空間が現れ、そこからきりもみ回転で、謎の金髪女性が橙の上に跨った。


「大丈夫か!? 橙!! 私の名前を呼ばなかったか!? 怪我は!?」

「はふううぅ……」


 そのまま彼女の……狐の尻尾だろうか? それでくまなく身体を調べられ、もみくちゃにされる少女。参真は呆然と、それを眺めることしかできない。


「あらあら、相変わらず過保護ねぇ……少しは一人…だ……」


 視界の外から……おそらくはあの異空間からだろう。別の女性の声に、青年は振り返る。

 紫を基調とした服を着たその女性が、参真にはひどく『不自然』に見えた。


ついに参真とゆかりんが直接遭遇してしまいました。

そして親バカ藍しゃま。橙の悲鳴を聞いたら飛んできます。

……あ、参真が橙を、押し倒してるシーンに登場させてもおもしろかったかなぁ……でもワンパターンですし、これでいっか。

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