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四十三話 落とされたその先は

 ダライアスバーストACEXアップテートキターッ! ジェネシスカッケェ!!


 おっと、取り乱して失礼しました……いや、決してやってて遅くなったわけじゃないんですよ? むしろ東方やってて遅れ……いや、なんでもありませぬ。

 

 前置きはもういいよね! では、話をどうぞ!!


追記:また文字化けか……文章の上に点をつけようとすると化けるみたいですね……修正します。

 そのころ青年は――


「っつ!?」


 悲鳴を上げる間もなく、参真は奇妙な空間に落とされた。

 引きずりこまれたその場所は、向こうの世界の標識などが転がる、目玉だらけの所で、身体の自由がきかなかった。


(なんだここ……!? 不自然にもほどがあるよ!!)


 何もかもの存在があやふやで、安定しないこの場所は、参真にとって不快極まりない場所だ。いかにモノの見かたを変えても、あらゆるものが「不自然」にしか見えない。さらには、点在する不気味な眼球と、ロクに働かない平行感覚が青年の不安を煽る。


「小傘ちゃん! どこかにいる!?」


 異界に放りこまれた恐怖からだろうか? あるいは、純粋に彼女を心配してからなのか……無意識に少女の名を叫が、返事はない……どこかではぐれてしまったのだろうか……


(ど、どうする!?)


 なんとか脱出しようと考えるが、良い手が思いつく訳もなく……しばし呆然と漂っていると――今度はどこかに吸い込まれ始めた。


「!? う、うわぁああああああ!!!!」


 抗う間もなく、彼はその世界の外へと追い出される。


「イタタタタ……」


 ずいぶん長いこと飛ばされた割に、身体にはあまり衝撃はなかった。普通に起き上がり、辺りを見渡せる余裕もある。予想以上に、あの空間はデタラメな場所だったようだ。


(一体なんだったんだろう……? って、ここはどこ!?)


 先ほどまで竹林にいたはずなのだが、いつの間にか夜の街にいた。空から雪のようなものが降っていたが、「不自然」に見えることから、人工のものだろう。

 提灯に照らされた町並みと、あちらこちらから笑い声が聞こえてくる。宴会でもしているのだろうか? ちょっと覗こうとしてみたその時、目の前の屋敷の窓を……いや、壁ごと吹き飛ばして、二人の人影が飛び出した。


「てめぇ! 俺の方が飲み終わるの早かったろ!!」

「いいや! オイラの方が早かったね!!」


 よくわからないが、揉めているらしい。壊れた壁から、何人も顔を出して、二人の喧嘩を煽っている。……店側の人間が少々かわいそうに思えたが、参真が割って入るつもりもない。なぜなら……


(どうみてもこの人たち、人じゃないよなぁ……)


 能力を使うまでもなく、彼らが人外であるのは理解できた。頭に角が生えていたし、目は猛禽類のようだった……どう考えても、妖怪である。

 大雑把に推測するに、彼らの種族は「鬼」と考えるのが妥当だろう。下手に関わらない方が身のためだ。距離をとってやり過ごそうとしたが……そこで、飛び出してきた二人と目が合ってしまう。


「……あ? なんで人間がここにいるんだよ?」


 少しボーッとした後、二人の鬼はコソコソと話しだす。


「オイラに聞くなよ……あ、いいこと思いついた! 飲み比べはどっちが早いか分からないから、あいつ捕まえた方が勝ちでいいんじゃない?」

「だな! 変に言いあうより、そっちのが白黒つけれるぜ!!」


 遠くてよく聞こえなかったが……何故だがひどく嫌な予感がする。やがて鬼たちは参真の方を向くと、叫んだ。


「おーい人間! 今からオイラたちが追いかけるから、逃げ回れよ!!」

「お前がつかまったら、八つ裂きにして食ってやっから! 死ぬ気で逃げな!!」

「え……? ええええええええぇえぇぇええぇえぇぇぇぇ!?!?」


 宣言すると同時に、二人は突風の如く突貫してきた。とっさに身を翻して回避したが、強烈な衝撃波が参真の身体を襲う。


(どうしてこうなった!? ええい!こうなったら弾幕で……!?)


 普段通りに構えて、霊弾を発射しようとしたが……まるで力が入らない。周辺から力が全く伝わってこないのだ。

 何故……と思考するまでもなく、答えは出た。ここ周辺には自然がないのだ。借りる相手がいない以上、力を集めることができるはずもない。


(ちょっとこれ……マズイかも!!)


 相手は鬼が二人で、見知らぬ土地に、自分は力を使えない。

 出来ることはただ逃げるだけ……状態は最悪と言っていい。彼は、鬼に背を向けて走り出した。


「お! いいそいいそ! しっかり逃げろよ! 俺らも追いかけ甲斐がないからな!!」

「結構逃げ脚早いねぇ……オイラたち相手にどこまでもつかな?」


 必死に逃げる参真には、この声は聞こえていない。鬼たちにとっては遊びでしかないが、参真の側からすれば命がけなのだ。余裕などあるはずもなく、ひたすら参真は、夜の町中を駆けていった。


 スキマ送りの表現は大変だったなぁ……実際どんな感じなんでしょうね?

 目玉だらけの空間とか、しばらく閉じ込められてたら気が狂いそうですよね。作者の想像の限りですが、私はスキマの中に長居したくないですな……

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