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九十六話 魔女の訪問

 ユニークアクセスが十万人を超えました!

 ありがとうございます!!

 その日は、外を歩くには絶好の、からりと晴れた日だった。

 青年は唐傘の少女と共に、紅魔館内部を回っている。

 と言うのも、今まで人物を主に描いていたものだから、内部の装飾など、館そのものは描きそびれていたのである。


「あ、参真さんだ!」

「どうも。お仕事ご苦労様」


 こうしてたまに妖精メイドとすれ違いながら、彼らは館を歩いていく。時々足を止めて、気の向くままに絵を描きながら。


「っと、あとはココぐらいかな」


 そうして辿りついたのは、紅魔館の図書館だ。小傘はやや顔を曇らせながら言う。


「今度は地下室に行かないでね?」

「しばらくは行くつもりはないから安心して。大丈夫。本当だから」


 すっかり神経質になってしまった小傘をなだめつつ、彼女たちは扉をくぐる。

 相変わらず膨大な本の量に圧倒されつつ、彼は鉛筆を奔らせた。


「……あら? 見ない顔ね?」

「? ご主人さま。この人紹介してもらったっけ?」


 集中しようとした矢先、見知らぬ金髪の女性に声をかけられた。魔理沙でもフランでもない。なぜなら、彼女たちは自分の周囲に人形をうかべてなどいなかったからである。


「あら、アリス。……と、参真と小傘ね。相変わらず絵を描いてるのね。あなたは」


 と、三人で呆然としていたら、珍しいことにパチュリーが出てきた。扉が開いたのを、魔法か何かで知ったのかもしれない。

 名前を聞いたアリスと呼ばれた女性が、頷きながら。


「ああ、この子が異変に一枚噛んだ男ね。魔理沙から聞いてるわ。参真と小傘だったかしら。式はいつあげるの?」

「し、式!? 聞き間違いですよね!?」

「は、はぅ……」


 いきなりそんなことを言ってきたものだから、参真はあたふたしてしまう始末。逆に小傘は顔を真っ赤にして、その場で俯いたまま固まった。


「いくらなんでも、二人ともウブ過ぎよ」

「あら、そっちの方がからかい甲斐があっていいじゃないの」

「余所でやって頂戴……」


 パチュリーはうんざりといった様子だ。どうもこの手の話題は、彼女は苦手らしい。


「っと、こんな話をしに来てもらったんじゃないわ……ちょうど参真もいるし、好都合ね」

「この子がどうしたの?」


 混乱する参真と小傘をよそに、魔女二人は言葉を交わす。


「参真本人の説明だと、外部の自然から力借りるみたいな感じで、室内では使えないと言ってたのだけれど……妖精を媒体に出来ないかしらと思ってね。ついでに、妖精を操ったりできるかもと思って。それであなたを呼んだわ。そういうのは得意分野でしょう?」

「人形と妖精じゃ大違いだとは思うけど……参考になるのかしらね?」


パチュリーの問いに、疑問形でアリスは返した。あくまでアリスが扱っているのは、自分で専用に調整した人形である。初めから意思も形もある妖精とは大分異なる。確かにスペルカードとして形にする分には参考になるかも知れないが、制御部分は彼本人にかかっていると言っていい。


「コツをつかませるだけでも意味はあると思うわ。……本人にやる気があればだけど」

「許可取ってないの!?」

「あくまで私の興味本位から始まっているから」


 身勝手な発言に、アリスは頭を抱えた。本人の意思を無視して、実験しようとしているらしい。


「自衛力も上がるし、彼、人がいいから断らないでしょう。最悪、魅了(チャーム)の魔法でもかけて、いうことをきかせるつもりよ」

「呆れるわ……何があなたをそうまでさせるの?」

「久々にいい実験材料があるのだから、やってみたいと思うのは自然でしょう?」


 パチュリーは童話に出てくる悪い魔女のような笑みを浮かべた。つい、顔を引きつらせるアリス。どうも妖怪らしさでは、アリスよりパチュリーの方が上らしい。


「さ、小悪魔。いつまでも夫婦(めおと)漫才やってる二人をとめて、こっちに連れてきてちょうだい」

「かしこまりましたっ!」


 主の命令に何の疑問も持たず、小悪魔は二人の元へと飛んでいく。

 ……来て早速、アリスは青年に同情の念を抱いたのであった。


 やや強引かもしれませんが、アリスを登場させることができました。

 全部のキャラは無理でも、できるだけ登場させたいですからね~ 

 でももう新キャラを出す展開が思いつかねぇorz 終盤故仕方ないね。

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