アストリッドから見えた個性
『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』というドラマのシーズン1を第二話まで見た。
自由で大胆な捜査をする刑事ラファエルと、自閉スペクトラム症のアストリッドがラファエルに協力し事件を解決すると言う話だ。
今のところアストリッドには、なんとか独りで生活は出来ているが後見人は存在する。
(彼女の母は行方知れずで父親は他界しているため保護者ではなく後見人)
私の周囲に自閉症の方は居らず、自閉症スペクトラムを知ったのは映画『レインマン』。
実際、主人公アストリッドは幼少期に「レインウーマン」と揶揄われている。
さて、このドラマで興味を持った点はアストリッドという人物。
彼女の自閉症スペクトラムという個性についてだ。
興味を持つ云々と抜かしても、まだ二話分しかしらないんじゃないの?
と、言われたら否定できない。
まだまだアストリッドの「普通」ではないところが更に見つかる可能性も大きい。
で、普通って?と改めて思ってしまったのだ。
主人公の相棒に当たるラファエルは悪い人ではない。
自由で雑すぎるが、どちらかと言えば良い人間だ。
誰に対しても態度を変えることは無いという点に置いてだ。
ただねラファエルを見ているとある言葉が浮かんでしまう。
お局、だ。
そう、仕事場で存在するあのお局様である。
ラファエル自体はお局ではないのよ。
ただ彼女の時折見せる傍若無人な態度が、わたしには高慢ちきに見えてお局様を連想させるのだ。
自閉症スペクトラムで「障碍者」とされるアストリッドと、お局様(私の説)ラファエル。
極端に表現させてもらうなら、障碍という個性かお局様という高慢的な個性。
自閉症スペクトラムを含む自閉症の方が周囲のに居ないため私の場合は簡単には比べられない。
「お局様」と呼ばれても良さそうな人物は、何人か見てきた。
こいつらって、仕事は言われた事しかやらない。
その上、自分が不愉快だからという理由だけで周囲に当たり散らしたり。
少なくとも二話見ただけではアストリッドには無駄な攻撃性は見受けられなかった。
彼女には独自のルールがあるが、自分が不愉快やつぶれそうになった際に向かうのは自分だからだ。
今後もドラマだからアストリッドの描き方には多少の都合のよさはあるだろう。
とはいえ「障碍は個性」とは言い得て妙だなと感じた。
障碍とは?と、考えさせてくれるいい機会を得たということである。




