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Step!

作者: 古森 遊

見渡す限り

乾いた荒野


潤すものが

何もない場所


ふらつく足で

ぐらつく頭で


始めるしかない

この一歩を


かかとが

地を離れれば

つま先が

最後の戸惑いを踏み潰す


ほら、もう一歩

さあ、もう一歩


ここはさっきまで未開の地

でも大丈夫


ほら、その一歩

さあ、その一歩


ふにゃふにゃの生まれたて

新しくて頼りない


ほら、また一歩

さあ、また一歩



そうして、ふと気がつけば


いつの間にか

力強く踏みしめる


ほら、この一歩

さあ、この一歩



そうして、ようやく気づくんだ


その足元で、ほころぶ色に








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― 新着の感想 ―
[良い点] 「ここはさっきまで未開の地」が好きです。ただ歩けたというだけで世界が広がり、今までは見えていなかったものに気付ける、ってワクワク感がありますね。
[良い点] 不安や焦りを抱えつつぐっと前に踏み出していくことで、その気持ちはまだそこにあるけど少し気にならなくなるような、色々あっても咲いている花に気がつけるようになるような、前を向く暖かさと力強さを…
[一言] とても力強い詩だなと思いました。 なんだか、いつも古森さんの詩には元気づけられます。 読ませていただきありがとうございます。
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