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無修正の神

作者: 黒宮杳騏

創って 壊して 泥()ねて

嫌だと体を突き放す

最初の抵抗 否定した


重すぎる罰は産声と断末魔

罪なき魂諸共葬る

慈悲は純潔にのみ与えられ

知恵は人形に不要と切り捨てる


娘達は教徒を嗤い

縋る十字に意味など無いと

優しく手招き胸に抱く

閉ざされた扉の奥で

ご立派な戒律は灰となる

お前の力など及ばない「寝室(ばしょ)」で



奪って 創って また捏ねて

過ち犯して悔いたのに

赦さず楽園追い出した


狡猾な囁きは蜜より甘く

愚かな頭に知恵を与えた

防ぎきれなかった事を棚に上げ

再び地上へ堕とす傲慢な影


コントローラー手放した

神こそ諸悪の始まりで

リセットする権利など無い癖に

勝手に入り込んでは掻き回す

醜い争い1つ収められないなら

お前の価値など「調停印書(かみきれ)」1枚以下だ



バグに塗れた世界を創って

修正もせず放置した

最初のコピーに責任は無い

失敗を認めず人間を増やし続け

地球の鼓動さえも汚していく

総ての「罪」を生んだのはお前自身だ

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