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Never Island  作者: 阿久津ゆう
5章 島の守り神
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61.9話 因果地平の時間の彼方へ

 思い浮かべろ過ぎ去った時間の行方を

若き日のあの頃を------。

愛し合ったあの頃の日々を-。

あの頃の感触を。


 人はいずれ歳老いて朽ちていく

アナタは私をおいて行ってしまった。

だから私は全てを投げてでもあなたの元に行き着こうとした。


 過ぎた時間は戻ってこない

取りこぼした瞬間瞬く間に砂の様に散っていく


 だからこそ私は.....

それでも私は可能性に賭けたかった

憎しみと悲しみの果てに何があるのか。

我の選択は新たな並行世界をうむのか?


 人が選択をし続ければそれだけの未来が生まれ並行世界が生まれる

それは救いだけでなく滅びもまた生まれる。

生まれた選択「並行世界」は二度と消える事のない一つの現実


 そしてその生まれた選択に私たちは決して交わることのない時間線

私たちの愛し合ったあの思い出は因果地平の彼方に消えていく

私は取り返しのつかない事をしてしまった。


 私の勝手な思想で二人の人生を壊してしまった。

もう後戻りはできない。

せめて彼が残した希望を守るために私は悪にでもなってやる。


 「私は誰?」

少女はそばにいる女の子に話しをかける。


 「誰でもない。あなたは何もない何者でもないのだよ」


 やはり......記憶は戻らないのか......


 「私は......この脳裏に浮かぶ男性はだれ?」

 

 まさか記憶はなくとも心に刻み込まれているとでもいうのか?

 

 「大丈夫、すぐ会えるさ」


-----。ザザザ!!----。

少女は脳裏にノイズが走ると共に記憶の一部を合間見る


 この人は誰?


 ビービー!!!ザザーー


 地下室の研究室の中にカプセルのような形をした機会が置かれその中に私と同じくらいの背丈の黒髪の少女が寝かされている。


 これは私?


 「私の孫だよ。いずれ時が来れば目を覚ます。仲良くしてやっておくれ」

そういうと老婆はクス!と笑い彼女に笑顔を見せた


 「この子はあんたにとって伯母....なのか?いや~なんか複雑だね~」

2人の会話の内容はこの子がこの場所で眠っていることは絶対に言ってはならないという内容だった。


 「この子は再会を誓った人がいて彼はもうすぐこの島にやって来る。お前はその人にいずれ会うことになる。その人はお前にとって伯父なのか?いや~もうどういったらいいかわからんね」


 「まさかこの人がこんな事になるなんて思わなかった.....」

金髪の少女はそう言いながら装置に入っている私を見つめている


 少女は毎日のように私の事を見に来てくれていたようだ。

その少女の様子は......顔は..............

なんで.......私がもう一人いるの?


 横たわる私の目の前で老婆は少女にこういった「彼女のことは絶対に他言無用だ」

これは私の記憶の一部だ少しずつだけど鮮明にはっきりと脳裏に流れていく。


 これはどういうことだ......記憶が戻ろうとしているのか?それとも彼女自身の心に残った残り香が影響しているのか?だとしたら記憶を取り戻せるかもしれないもう少しようすをみてみるとしようか?


 「いいかい良くお聞きこの子は今現在行方不明の状態という事で島の住民たちが総出で探し回っている。私はこの子を連れてある場所に行く。だがお前は連れてはいけないお前のいまのこの状態では連れていく事は危険だからだ。おまえをコールドスリープさせる。大丈夫だ「彼」がかならず起こしてくれるはずだ」


 これは...この子の視点から見た記憶の一部なのか?


 「私はこの人に......約束を」


ああ...

私はこの地でも長く生き過ぎてしまった。

そのせいでこんな間違いを起こしてしまうとは....

彼女をこの地に呼んだのは私だ。

そして彼女を求めやがて彼もこの地にたどり着き彼女と我が娘にも会うことになるだろう。


 何が間違っていたのか?

 

 私は一度目の終わりの果てに生きたいという欲求からとんでもない過ちを犯してしまった。





 我が義娘。美亜そして我が孫、理人..............お前たちの存在がこの世界にどう影響をどのような選択の結末を迎えるのか?


 誰でもいい.....私を止めてほしい。

取り返しのつかないことになる前に

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現実世界〔恋愛〕
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