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Never Island  作者: 阿久津ゆう
5章 島の守り神
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61.5 The Black Calamity

 旧琉球領(現=沖縄県)

私たちは行方不明となった少女の母親に面会するためこの地にやって来た。

しかしとりこし苦労のようだった。


 彼女は精神に異常をきたし娘の名前をただうわごとの様によびつづけ目には完全に精気を失っている。

ミィルの言うとおりやはり無駄だったようだ。


 無駄なのはわかってここまできたのにはこの地に来るもう一つの理由があったからだ。

行方不明となった少女のDNAのデーターの入手が目的だ。

この少女のDNAのデーターが入手できればこの子の居場所が逆探知できるかもしれないからだ。


 ................................


 島が消滅した直後にこの子は島にいたのならば....

この子がいる場所が逆探知した場所と理亜がいる場所が....

もしそうなった場合。消えた島が現在どこにあるのかもおおよそ見当がつく。


 「甘夏目!!!!これはどういう事だ!!!」

粂盤は甘夏目に詰め寄り胸ぐらをつかむ


 「ミィルから話は聞いたぞ、あの少女のあの少女のDNAが手に入ったから早速逆探知したよそしたらなんだこれは」


 彼のこの表情からして見当はつく。

結果は黒だ


 「逆探知した場所はおおよそ理亜がいる場所と同じだったんだな?」


 「あの少女は島と一緒に消滅したのだろう?で、いまその少女は......理亜がいるあの世界に..つまりきえたあの島は。」


 「おそらくは.....すべてあの人の.......」


そう全てはあの人の思惑通りに動いている。


 「な...何なんだ!!!いったいどうなってんだ!!!あの女!!何を企んでいる!!!」


 「粂盤、船は出せるか?あと二人も呼び戻せ」


 「船ってどこにいくつもりだ?」


 「決まってるだろもともとあの島があった場所で今は海上に大穴が開いている場所だ」


 「そんな場所に行ってどうするつもりだ」


 「調べたいことがある。」


 我々の今いるこの世界は---。

既に救いのない状態にあり様々な場所で紛争が起きている。


 もしもあの大穴が......。

彼がいる世界に繋がっているのなら。


 我々の世界で起きたあの大災害が何者かに引き起こされたものだとしたら。

まだこの世界の災いは。


 「もしかしたら....急がなければならない」

1つだけ言える私はもうこの世界に未練などないのだ。

私の望みはただ一つ。

 

 叶えられなかった友との時間だ

今の私のこの行動がこの世界に続いている「黒い災い」に関わっているだけだ


 それでも...


 それでも.....

いま一緒に行動を共にしている彼らも私の大切な友だ。彼らも一緒に連れて行く。

それが私にとっての唯一この世界に残せる良心だ。

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現実世界〔恋愛〕
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