59話 黒い災いの歴史
建造物の中に入った彼らの目の前には大きな石碑がたっている。
月見はその石像を調べる。
平成2011年3月11日愛する者たち。ここに眠る。我々は世界を渡り同じ時間を経て再びあの災厄が来るとき同じ過ちを繰り返さぬことをここに誓う。
ラピズはこの石碑を見て血の気が引く感覚と背筋が凍り付くような感覚が同時に襲ってきた。
月見はラピズの表情を見るにただ事ではない事を瞬時に察した
「ちょっと変なこと聞くけど今って平成何年?」
月見は瀬戸に額に汗を滴らせながら問いただす。
「2002年だ」
現在の科学力では考えられないほどの文明力をもった建造物。そしてこの石碑に書いてある内容。
「これは僕たちが関わるには手に余る代物だ関わってはいけなかった。」
ポルコは真っ青な顔でその場に膝から崩れ落ちる
「2011年3月11日。この日に何があったんだ......この地に足を踏み入れてしまった以上我々は退くことは出来ない定めかもしれない。奥に進もう。真実をつかみ取り日本の現代表に伝えアイランド本国にも伝えるべきだ」
ラピズはその場でぶるぶると震えながら棒立ちしている
「この石碑の内容からしてこの島そのものが今から役9年後の世界からタイムスリップしてきたという事で間違いはなさそうだね」
「じゃあなんだ、この島にある建物と建造物は9年後に起きるとか言う災厄に立ち向かう術を伝えるために未来人たちが俺たちの時代に向けて送って来たものだとでもいうのか?」
「あるいはその「災厄を止めるすべ」かもね」
「先に進むしかなさそうだねどのみちこの悪天候では先の進路に進むことはできない」
彼らは意を決して建物の奥を進むこととにする。
建物の中は今の時代では考えられない光景だ。
床や壁、天井はガラスのような石のような材質で構築されている。ところどころに生活感を感じさせる施設のような物がある。まるで今にも誰かが出てきそうな雰囲気だ。
巨大なモニターが設置されコンピューターのようなものが沢山せっちされている。
「もしかしたらここから何かしらの情報を得られるかもしれない」
月見はコンピューターを操作する。
「どうやらこいつは私たちの時代の人間でも操作できる内容になっているようだね。もしかしたら未来の人たちが意図的にそうしてくれたのかもしれないね」
月見はキーボウドを操作していく。
「あのでかいモニターに映し出すことが出来るみたいだいくよ」
よ大なモニターが反応し音声と共に映像が映し出される
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このデーターを開いてしまったという事は既に君たちはある程度の事態は周知の済みだろう。
我々はこの島に我々の時代の施設、建物、そしてデーターを送る事にする。君たちにとっては我々の生きる時間は未来の時間線のように見えるだろうがそれは違う。我々と君たち。見た目では過去と未来のように見えるがこれは大きな間違いなのだ。君たちがこれから進むであろう歴史と私たちが進んできた歴史は似ているようで全く違う歴史を辿っている。簡単に言うと君たちと我々が住む星は同じ地球だとしてもまったくちがう時間線を辿った別世界なのだ。しかしどんなに違う歴史を辿ろうと絶対に起きてしまう悲劇と滅亡という回避できない運命が起きてしまう。
我々の世界では2011年3月11日 14時46分 東北沖で巨大な地震が起きやがて日本全土を呑み込み壊滅状態にさせた。津波は日本だけでなく世界中を呑み込み後の世に大きな災いを残した。
(この時地震の被害と津波の映像が映し出される
そちらの世界でも同じ日に同じ時間に必ず同じことが起きる。
(映像には音声の主であろう人物とその他数人の人が1列に並び映っている)
地震は同じ時間に発生し津波は必ずあなた達を襲います。しかし滅びの運命に立ち向かう事は出来ます。
我々はあなた達にこの運命に立ち向かえるようできうる限りの技術とデーター。そして資材を送ります。
最後になりますが、もし、もし万が一あなた達が次元の壁を突破しうるすべてを手にすることが出来我々の世界を救おうという動きがあるならばはっきりと言います。それは辞めていただきたい世界を行き来することは良かれど過ぎ去った歴史を変えることは自然の原理を壊す事になります。たとえあなた達が善の気持ちでやろうとしていようとも私たちはこの運命を受け入れます。
ですがあなた達はまだ運命に立ち向かえます。運命から立ち向かってください
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わらわはこの黒き災いの歴史を辿った世界からこの世界にやって来た。
あの日、わらわは自分に取り巻く全てに嫌気がさし........そして.............
わらわは逃げたのじゃ




