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Never Island  作者: 阿久津ゆう
5章 島の守り神
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55話 生活

 俺はこの縁に感謝している。

けして呪ったりこうかいとかしていないしむしろ感謝している。

母さんありがとう......



.................................. 


やれやれどうしたものか...わかってはいたが結局何の解決策もなかった

2人はあの後、屋敷を後にしとぼとぼと近所を歩いていた。


 あれそういえば理緒のやつがいつの間にかいなくなっている。あいつ何やってんだ?


 「隆太あのな?......」


 「ん?どうした?......」


 「ん~...うーん...」

ラピズはなにやらもじもじしながら何かを言いたげな表情を露わにする


 「どうしたんだ?もったいぶらずに話せよ」

ラピズはその優しい言葉に感謝するとともに申し訳ない気持ちで仕方がなかった。


 「あの...お母さんの...」

「お母さんのお墓に..」


 「母さんのお墓がどうしたんだ?」


 「墓参りに行かせてほしいのじゃ...頭を下げさせてほしいのじゃ」

隆太の心は一気に凍り付いた。


 こいつはここまで思い詰めていたのか。

ここまで責任を感じていたのか。

神様とはいえ若干精神年齢9才程度の少女だぞ


 俺がしっかりしないでどうすんだ。

 

 「バカかお前!!そこまで思い詰める事ないだろ」


 「....ひぐ..うぇぐ」

ラピズは大粒の涙を流しながらその場に座り込む


 「わかった....好きにしろ」

隆太はラピズを持ち上げて肩に乗せ歩き出す


 ラピズ墓石の前で両手を握りながら祈り続ける。


 ...............


 「見えたぞ.....に..だ!!」

「あと少しなのに!!」

「残りの食糧を....!!!」

「私は平気だから!!!」

「生きてあの地に!!」

 「生きて..........貴方だけでも.......」


「どうか....あの子に」

「貴方は私の愛するもう一人の子供。どうかあの子にあったら」

「あの子としあわせに」


 ..................................

どれくらい長い時間祈り続けただろうか


 「もういいだろ?帰ろうぜ」

隆太は再びラピズを肩に乗せて歩き出す


 「今夜の晩飯はカレーにでもすっか?」

............................................


 「うまいもん食って元気出そうぜ」

そう言うと隆太はラピズをおもいっきり持ち上げる


 「はわわわわ!!」


 「どうせどうにもならないんだ気楽にやって行こうぜ!!!

隆太はラピズを持ち上げながらクルクルと回る


 「あわわわ....」


 「あ...あ...」

 ずっしん!!!!

2人は限界に達しその場に倒れこんでしまった


 「目が..目が」


 「回るのじゃ」


.....................


 二人の眼前に何やら人の気配が感じる。しかし目が回っている二人にはその人物が誰なのか全くわからない


 「...何、二人ともイチャイチャしてるの」

少しずつ視界がはっきりしていく

..............

その人物は理緒であった。


 「おまえ.....今までどこで何していたんだ」


 「いや~二人の邪魔にならない様に陰に隠れて二人を観察させていただきました(笑)」


 「おまえ相当性格悪いぞ」


 「そんなこと言ったって逆に私なんかがいても邪魔になるだけだしね。ミディールさんの手伝いをしていたんだよ」


 理緒の話によると屋敷に入った後は地下で機械のメンテナンスなどをしていたミディールの手伝いをしていたらしい


 「お前何処から見てたんだ」


 「今夜の晩飯はカレーにでもすっか?」

「うまいもん食って元気出そうぜ」

「あはははは!!!うふふふ!!イチャイチャラブラブ」


 ..............................


 「おまえ今日晩飯!!!」


 「抜きなのぜ!!!!」


 「おお!!!息ぴったりだ!!」

こいつはこいつで色々と気をきかせているつもりらしい。


 いつも通り振舞ってくれる理緒にたいして息づかいを感じる隆太であった


 その後三人は近くのスーパーによりカレーの材料を買いに行った。その後スーパーで大きなペットボトルを買って自宅の近くににある井戸からポンプを引いてペットボトルに水を入れる。


 これからは一人分多めに水をためなければいけない。いまは天候が安定しているがまたいつ荒れだすかわからないため飲み水に関しては気を配らなければならない。水道管が壊れてしまったら水道水が使えなくなるからだ


 .....三人で野菜を切った。玉ねぎが目に染みて三人で泣いた。カレーの出来具合はあれながらうまくできたと思う。


 盤飯食った後は三人でトランプで遊んでわははぎゃはは言いながら遊んだ。

テレビを付けたら天気予報で吹雪警報のテロップがいきなり出てきてビックリした。


 ああ...またいつもの様に始まったかと思った。


 そして.......また

風呂の時間がやって来た

この状況さすがになれてきちゃっぽん!!ぽん!!


 ラピスは隆太の上に乗っかる形で湯につかっている


 「ふぃ~いい湯」


 「なのぜ~」

なんか自分たちが言いたい言葉の流れが噛み合ってきているような気がする......


 まぁ......なんだ

こう言うのも悪くはないな.....





 こいつ普通に可愛いし...............





 ....................................



 俺なんかヤバくね?

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現実世界〔恋愛〕
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