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Never Island  作者: 阿久津ゆう
5章 島の守り神
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52話 「隠しきれない本心」

 さてと.....

これから兄ちゃん達にこいつを会わすのだがまた話がややっこしくなりそうだな。 


 ユウキとミナの一見からあちらもまだ落ち着いてはいなさそうだし迷惑は掛けられない。


 しかし、美香の行方不明の話に関しては話は別だ。

この件に関しては最後まで関わり抜くと決めたからだ


「凄く大きなお家なのぜ~」

ラピズは屋敷を見て大はしゃぎしている


 「おまえ、この島の神様なんだろう?この島を統治していた阿久津家の事は何も知らないのか?」


 隆太はある一つの疑念に行き着いた。ラピズが本当にこのいまの神様ならあの婆さんの事を知っているはずだ。もしかしたら美香に関わる何かしらの手掛かりにもたどり着くかもしれない。


 「阿久津家とはこの島を作り出したあのものの事かや?」


 「え?」

 

 「わらわはこの島が完成した時期にある場所から移されてきた存在なのじゃ」

ラピズによると彼女は元々は日本の沖縄県という場所にある大きな木「世界樹」にまつわられていた巫女?精霊?みたいな存在だったらしい。


 沖縄県?聞いたことがない地名だ

「その場所は日本のどこに位置する?」

隆太のこの質問にたいしラピズはポケットから紙とボールペンを出してく日本の地図を詳しく書き出し説明する。


 いつのまにこんなもん何処から手に入れて来たんだよこいつ

「ということでこの位置が元々のわらわの故郷じゃ」


「はぁ?」

どういう事だこいつなにいってんだ?


 「てーここ琉球王国じゃん。日本とはまったく別の国家だぜ」


 「ふぇ?」

ラピズは変な声を出して狐耳をピン!!と立ててビックリした。


 「あ~なるほどじゃそういう事なのかじゃ」


 「どういうことだよ」


 「いや、そなたの言うとおりわらわの故郷は琉球王国じゃ。今の話はあまり気にしなくていいのじゃよ」

何言ってんだこいつ。

 

 ラピズの話によるとこの島に移されてからあの祠に水晶玉に呪印を張られ封印される形で以来このいまの神としてまつわられていたらしい。


 あれ?なんか人柱っぽいんですけど?

あれ?ていうかこいつ.......


 「お前今歳いくつだ?」


 「生きている年数何てもう覚えていないのじゃよ」


 「ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

こいつ見た目の割に婆さんだったのかよ確かに本物の神様だったようだ(まだ疑っていた)


 「おまえ婆さんだったのかよ」


 「ちょ!!!何その言い方!!」

「確かに長い年月生きてきたのは事実じゃが生きてきた年数と実年齢はまったく別なのじゃよ」


 どうやら水晶玉に封印された時点で意識を保ったままある種のコールドスリープのような状態で精神年齢と身体の老化が止まっていたようである。ちなみに呪印そのものが俺に移ったことでコールドスリープの状態は解けたらしい


 「え?じゃなに?お前ほんとはいくつなんだ?」

 

 「9才」

隆太は不意にまたあの時のラピズの顔が脳裏に浮かんできた。(今回は明らかに違う意味合いで)

 

 俺、やばくね?ここ数日こんな幼女とイチャイチャしてたのか?しかも不可抗力とはいえ風呂まで一緒に入っちまってる。

合法ロリ?いやいやそんなのただの言い訳じゃん本人の話によると老化だけでなく精神年齢まで止まってたと説明されたわけだし


 「おい!ラピズ!!これから会わす人たちにはおまえの実年齢は絶対に言うな!!わかったな!!」


 「な....なんで」


 「いいから!!!!(ぶぉぉぉぉぉぉ!!!)」


 「ははははぃぃぃ」


 はぁ............

はぁ.....................


..............................

俺は飛んでもない奴に惚れてしまったかもしれない

なんて誰にも言えねぇよ


 「ねえ」


 「ん?」


 「ごめん私は最初から二人の話聞いてたから」


 「げ!!おま!!いつから!!」


 「いつからと言っても私は最初から隆太ッちとラピズッちと一緒にいたよ」


 ........................


 「大丈夫、こうみえても私は口固いから。それに隆太ッちのラピズッちへの愛情は偽りのない本物であることはこの私が保証するよ(笑)」


 前途多難、一番弱みを握られてはいけない存在に弱みを握られてしまった隆太。果たしてこの状況をどう乗り切るのか?

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現実世界〔恋愛〕
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