49話 「狐の幼女...おっと失礼、少女」
狐の耳狐のしっぽを付けた少女が俺の目の前に...あ....これは夢だ
「言っとくが夢じゃないのじゃよ」
何言ってんだこのガキ
どうせ何かのアクセサリーじゃないのか?
隆太は少女の狐耳を引っ張った
「あ、いてててて!!!!なにするのじゃ!!!」
本物だ。-------
.......................
「マジすか?」
「マジっす」
「え...えーとあんた一体なにもの」
「我が名はラピズレリチア・ガードナーこの島の守り神じゃ」
神様.....はぁ.....何言ってんだこいつは......
そう思いながら少女を見つめるが............
.........................
どっからどう見てもどこにでもいそうな幼女、しかしなんか普通についている狐の耳と尻尾......これは普通にあり得ない
.............................
「おまえ......................」
......................
「マジか.....................」
頭を抱える隆太しかしこれはどうあがいても現実、リアルなのである
「ええ..えーと.....」
「い..いゃぁぁ~助かってよかったな~神さんがほんと死ななくてよかった」
「なんか声がおぼつかないなのぜ、しっくりこないなのぜ」
んなこと言ったって何話しゃいいのかわからねぇよ
「お前何であんなとこにいたんだよ」
「そりゃーあそこがわらわのおうちだったからなぜ」
話によるとあの祠はあの神さんのねぐらだったらしいが度重なる吹雪やブリザードによりいつしか雪に埋もれてしまい自身も生き埋めになってしまったの事。
ずいぶんと間抜けな話だ雪に埋もれるぐらいなら逃げればよかったものを
「こんなになるくらいなら逃げ....避難でもすればよかったのに何でしなかった?」
「そりゃーあの祠はわらわにとっては大切な家捨てる事は出来ないのじゃよ」
ぐぅ~............
ずいぶんと可愛らしい空腹の音だ
「まってろ朝食でも作ってやる」
そういうと隆太は朝食の準備をしようと大所に行こうとするが
ひょい!!
可愛らしい幼女..おっと失礼、少女はいきなり俺の肩に飛び乗って来た
「あの一体何のつもり?」
「まあ、気にしないでおくれなのじゃ説明が長くなるからまずは朝食の準備じゃ、お腹が空いてはいくさは出来ぬじゃ」
zzzzzzzzzzzzz~
2人の会話をよそにいまだに熟睡している理緒
「起こさなくていいのかや?」
「話がややっこしくなるから朝食食う時にでも話せばいいや......」
2人は朝食の仕度を始める
「この小麦粉使っていいかなのぜ、あと何か火が使えるとたすかるなのぜ」
「そこのレンジでも使えばいいが何する気?」
「まあ見てのお楽しみじゃ」
とりあえず俺はスープとサラダでも準備しとくか.....
ん?なんかいい匂いがするな?...........
「隆太とやら見るが良いのじゃ」
よく見たらそれはそれはきれいな形に焼きあがったクロワッサンが10個ほど.....
「エ?これお前作ったの?」
「この機会で焼くのは調整が難しかったのじゃよ」
エ?何この子?普通に良いこじゃん......ていか神様だけど
「zzzzzzzzzz~」
「おい!!!いい加減起きろ!!!」
無理やり揺さぶって起こそうとする隆太この様なやり取りはほぼ毎日行われている模様
朝食をとりながらとりあえず三人は話し合うことにした。
「ほぇ~君ほんとにあの狐さん」
「そうなのじゃよ」
「島の守り神が危うく凍死とは冗談きついぞ俺がおまえに気づかなかったらどうなっていたんだ?」
「その事なんじゃがお主にはもうしわけないのじゃが更に迷惑をかけている事があるのじゃが.....そのわらわから離れようとしてくれないか?」
隆太は言われた通り、ようじ.....少女から離れようとする。すると...
がん!!!あ!!!いた何これ!!!なんだこれ見えない壁の様なもので遮られるような状態となり
少女から役1メートル以上離れることが出来ない
「おい!どうなってんだ!!あともうねんどくさいからお前のことどう呼んだらいいか決めてくれ」
「ラピズでいいのじゃよ」
島の守り神。少女ラピズによると祠に置いてあった水晶玉に封印される形で彼女は祭られていたらしいく一応その水晶玉から離れなければ魔力よって不死のような状態にされる形で守られるような状態になっていたらしい。
しかし不死とはいえ不死身ではなく普通に大けがなどをおったりすれば下手すれば普通に死ぬらしい。
個数カ月間吹雪やらA級ブリザードやらが島に直撃していた。よく無事で乗り切れたものだ。
「で、なんで俺たち互いに離れられない状態になっているんだ?」
ラピズの話によると隆太が初めてラピズの体に触れた時になぜか水晶玉に施されていた封印の呪印の対象が水晶玉から隆太の存在そのものに何故か切り替わってしまった模様
「ㇵ?何でこんな事になるの?」
「その水晶玉はラピズちゃんはもってないの?」
「多分あの祠の中にあるはずなのじゃ」
何か嫌な予感がする。とにかくその水晶玉をさっさと回収して呪印とやらを元にもどさなければ。3人はとりあえずラピズが住んでいた祠に行く事とする。しかし祠を前にした3人は絶望的な光景を目のあたりにする(言っておくが決してシリアスな展開とは言えない (注)談=隆太
「..........」
「..........」
「.........」
立ち尽くす3人
「ほ....祠が」
「ぺ...ぺしゃんこに」
「そ...そりゃ見事なまでに」
祠が雪で押しつぶされる形で見事にぺしゃんこな状態となっている。
「い...いやいや祠かこんな状態でも水晶玉が無事ならば!!!」
3人はぺしゃんこになった祠から雪をかき分けて水晶玉を探すのだが再び彼らの目の前に絶望的な光景を目の当たりにする(注)=本日2回目
「す.....水晶玉が」
「ま..真っ二つに」
「わ..われているのぜ」




