35話 彼女は気づいた
A級ブリザードが島に直撃して3日が経った日の事である。理人と隆太のいるラボに映像付きの通信でミディールから通信が入った。
「貴方たちのいるラボに転送装置の機体があるはずなんだけどそれと同じものを理人君の家にこの間設置したはずだからそれを使えばすぐにでも屋敷に戻れるはずなんだけど...」
「はぁ?」
何言ってんだこの人はここに閉じこもってからもう3日も立ってんだぞいまさら何言ってんだ?
「流石にいまさらそんな話するのはおかしくないか?今まで何で話さなかった」
さすがの理人も怒りをあらわにしている無理もない。
「ごめん転送装置がそちらにあるのがわかったのはつい今しがたの事なのよ...」
「兄ちゃん確かにあったぜ。あの縦長くて丸みのある物体だろ?」
はぁ~まじかよ...この数日間はいったいなんだったんだ...
「でも少々問題があってね....その端末は長い間電源が入ってなくてエネルギーの残量がゼロ。いま電源をつけてチャージーし始めたから十分にエネルギーがたまるまで後1日はかかるは」
「なんでそんな適当なところ所に要所要所に問題を...はぁ...」
「まぁーいいじゃねーか兄ちゃん水も食料も十分あるあと一日くらい問題はないぜ。ミディールさんよ~屋敷にいる美亜と奏花と通信を繋げられるかい?」
「そちらから屋敷にある端末のアドレスを入力すればつながるはずよ。私は転送装置をつかって先にあなたの実家に行かせてもらうわ二人が心配だからね」
理人は屋敷にあるパソコン端末のアドレスを入力し通信を繋げる
-------------------------------------------------------------
一方その頃。美亜たちは。
「どうしよう38.5℃も熱がある..解熱剤もきらしているしどうすれば...」
ミナは一度は体調が回復したと思われたが二日たった頃から。熱が出始め体調が悪化してしまった。
顔色が悪く時々せき込み苦しそうである。
「私、水組んでくる美亜ちゃんはこの子を見てて」
「僕も行くよ二人なら多く組んでこれる。すまないミナの事を頼む」
二人は分厚い服を着こんで食堂に水を組みに行こうとする
プシュン ----。
「ふぅ。到着と。あの子たちは無事かしら」
端末が置いてある地下室から出たミディールだが....
「ひぃぃぃ寒すぎる死んじゃう!!!」
ガタガタ震えながら階段を上っていくミディール
「しかも暗い...前があまり見えない(ガタガタ)」
「ちゃんと着込んでくるべきだったわ...」
がしゃぁぁぁーーん!!!!
どこかで雷が落ちたようである
「今のは近そうね...あの子たち怖がってないかしら......」
ガタガタ震えながら廊下を歩くミディールだが.....
--一方同時刻--
「暗くて前が見えない....」
「この明り一つではとてもどうにもなりそうにもないなとにかく気を付けて前に進もう」
この屋敷は一応自家発電で電気が通ってはいるがこの悪天候の影響で停電してしまったようである
「この廊下の先に食堂があります」
「よし!!急ごう」
どしゃぁぁぁぁーーーん!!!
一瞬の出来事である急にピカっと!!!周囲がひかり明るくなったと思ったら爆発音に似たような音が近くで鳴り響いた。
その瞬間二人は確かに見た自分たちの足元で倒れこみ苦しんでいる女性の顔が
「いやぁぁぁぁぁぁぁ幽霊!!!」
けたたましく叫ぶ奏花だが....
「いや、ちょっと待って、生きてるぞこの人」
「え?」
よそよそしく女性の顔を見る奏花...
「ミ!!!ミディールさん!!!!!!何でここに」
ガタガタ!!!
苦しふためき震えるミディール
「ミ!!!ミディールさんしっかり!!!お願い助けて!!!!」
「ふぁ!!」
奏花のその尋常ではない慌てふためく声を聴いて一気に意識が覚醒したミディール。
その後、奏花とユウキから事情を聴いたミディールはすぐにミナが寝ている部屋に一目散に走りだす。奏花とユウキは予定通り水を組みに食堂へ。
「やだぁ!!!!この子3!!39℃も熱があるじゃない!!!」
「く...くすりを切らしててこの悪天候では...」
すすり泣きながら看病する美亜に怒鳴りつくミディール
「だったらすぐに私に連絡しないさよ!!何があってもちゃんと助けいくわ!!!少しは私を頼りなさいよ!!!」
ミディールはミナの手首から脈はかろうとする。しかしミナの体に起きている異変を見てその異常性に気づく。
やばいこれではたとえ解熱剤があってもどうにもならない
でもどうして?この症状はどうみても美亜ちゃんの時と同じ...
「え?」