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Never Island  作者: 阿久津ゆう
4章 偽りの時間とホムンクルス
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29話 My brother's heart was already broken.

 ホムンクルスそれは人工的に人の手で作り出された人口生命体である。

人の手で人工的に作り出されたガーボンヒューマンとは全く別の存在である。


 ガーボンヒューマンは1からすべて体を形成する肉体そのものを人工的に作られほぼ完ぺきに作り上げられその存在そのものがオリジナルである。ホムンクルスはその逆である体を形成するためには元となる存在が必要不可欠なのだ。


 体の体格や性別そして顔を形成するためには元となる存在となる人物の髪の毛が必要なのである。


 そして作成者はその元となる存在の記憶と思い出を心に強く宿っていなければならないのである。そしてホムンクルスの寿命は作成者と一心同体となりどちらかが死ねばもう片方も死ぬこととなる


 ホムンクルスを作るためには元となる存在と強い絆が必要なのである。その存在のすべてがその作成者の記憶を元に作られるからだ。

 いわばホムンクルスとは作成者の記憶が実体化したものなのかもしれない。作成者が死ねばホムンクルスが死ぬのはここからくるサイクルなのかもしれない。


 しかしなぜその逆の場合でも死んでしまうのか?それは今現在でも謎である。一つだけわかっていることがある。ホムンクルスを作ろうとした者は皆、心に傷を負っている者がほとんどであった。


 ザクザク....


 青年は少女を背負い積もった雪を力ずよく踏みながら力いっぱい歩く

どれくらい歩いただろうかそろそろ市内に入るはずだ。


 さらに歩き続けると青年と少女の周りは様々な色に輝く電球の光のような物が街のあらゆる建物に付けられキラキラと光る光景が彼らの前に表す。

挿絵(By みてみん)


 「綺麗だ...」

今現在のこの世界は世界的な寒冷化により電気の供給がいきわたらなくなっている。

 どうやらこの光は電線などを使わなくても発光し続ける事が出来る人工発光電灯のようだ。様々な色が町中に光を照らしている。


 「綺麗....」

少女はその光景を目にしながら青年にしがみつく

 

 「起こしてしまったか...すまない」

そういうと青年は再び歩き出す。


 「ごめんなさい私何も覚えてなくて...」


 「いいさ、構わない。ミナが目を覚ましてくれただけでも...それで十分だ」


「私は何であの機械で眠っていたの?」


「ミナは病気でずっとあの機械の中で治療のために眠っていたんだ」


 「あの機械は生命を維持するシステムと病気を治すための医療用のシステムが組み込まれていたんだよ」

 様々な光が二人を照らす。まるで二人の心に照らし合わせるように。


 「私はどれくらい眠っていたの?」

「どうして私は何も覚えてないの?」


 「..........」

ユウキは凍り付いたように何も言えなかった。

 この子に嘘は言いたくなかったでも本当の事は言えない

だから「半分」は嘘にしてもう半分は「本当」の事をいう事にした。


 「ミナは5年間もの間今日まであの機械の中で眠り続けていたんだ。」

「もう目が覚めないかと思ったけど諦めなくてよかった。記憶がないのは多分、ずっと眠らされていたこ とによる副作用かもしれない....病気は治っても...記憶がどうなるかはわからない」

「でも大丈夫、無くした記憶は....新しい記憶で埋め合わせればいい...」



---------------------------------------------------------


 「ここが例の研究施設のようだ」

理人は地図を見ながら建物を確認するとある異変に気づき走り出す

「どうしたんだ?」

 

 隆太も理人の後を追い走り出す。

「どういうことだ?」


 「何があったんだ兄ちゃん」


 「ドアのロックが外れている。元々この建物は重要な研究施設だこんな事あり得るはずがない」

二人は建物の中に入り、すべての部屋と研究に関わる資料や機材などを調べていく


 隆太はある研究資料を目にした。

(ホムンクルス生体研究)

「兄ちゃんこれ見てくれ」


 理人は隆太からわたされた資料を見ると一気に顔が青ざめていくと変な汗がわいてくるような嫌な予感がざわついていく。

「まさかここの施設はホムンクルスを作るための施設だったと?」


 「施設を起動させれたのは数日前の事だ。起動させた奴はもうこの周辺にはいないと思うぜ」


「そもそもなんでこの場所を調べなくちゃいけなかったんだ?」


 「答えはこの資料に書き示されているよ早くミディールさんとこに戻ろう」

そういうと理人は研究資料の用紙をピラピラと回す

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現実世界〔恋愛〕
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