92話 「過去からの警告)
理人は一室のベットの上で寝っ転がっている
まさか爺さんと婆さんの過去にあんなことがあったなんて。
そして婆さんは....
ガーボンヒューマンが作り出された真実
いろんなことが明らかとなり理人の心はいろんな意味でぐちゃぐちゃとなっていた。
婆さんが残した話の続きはこう残されていた
その後二人は正式に結婚し二人の間に子供が生まれた。その人が俺の母親だ。
俺の母親の名は千賀子という。
母は体が弱く俺が幼い頃に俺と美香を残し亡くなっている。
末期癌だった。
おそらく俺の癌も母からの遺伝だったのかもしれない。
父は俺が幼い頃に別の女性と不倫関係にあり結局その人を選びどこかに消えた。
母や婆ちゃんからは父は交通事故で亡くなったと聞いていたがそうではなかったようだ。
母は俺たちが幼い頃に亡くなったため父の名前すら聞くことが出来なかった。
爺ちゃんの事は名前だけは知っていたが俺が生まれる前に亡くなっているため当然あったことがない。
理人は祖父が残した愛刀を手に持ちながらこう思った。
爺ちゃんにあってみたかったな。
理人は気づかないうちに深い眠りについていた
「やあこんにちは、あの二人のお孫君」
(誰)
「僕は誰でもない過去の人物だよ」
(俺に何のようだ)
「用っていうか忠告しに来たんだよ」
(いったい何の忠告だ)
「そうだね、君はこのまま今のやり方で進めばいずれその身を亡ぼす事になる。それはあの二人が望むことではないからね。だからこうして君の夢の中から干渉して話しかけているんだよ」
(いったい何の話だ)
「君は他人のために自身の身を犠牲にしてまでも何かを成し遂げようとする性格だ。「彼」も「彼女」もそうだった」
(だから何?)
「君自身が傷ついてまでも他人を幸せにしても君自身が不幸になったら何の意味がないと思うよ。君自身がちゃんと心から安らげるその方向性も考えたほうが良いと思うよ」
(....あんた一体誰なんだ)
「僕は過去に生きた人間だよ」
(まるで幽霊みたいなことを言うじゃないか)
「うん、実際そうだよ。僕はいま実態をもたずアニマだけの残留思念体」
(その幽霊がまたなんで俺にこんな忠告を?)
「「彼女」を止めてほしいからさ」
(彼女って誰の事だ)
「いずれわかるよ、これだけは言わせてくれるかい?今の君のままではあの人を止めることは無理だよ。だから忠告に来た。」
(なんで今の俺のままではダメなんだ?)
「君が進んでいる道そのものが君が求めている答えそのものが君の側にいる人たちの進む道がみんなが求める答えが全てが1つの答えとして繋がっている。だから今の君のままではダメなんだよ」
(俺が求めている一つの答えは.....)
「うん、そうだね愛しくて大切な人だね」
(!)
「忘れないで?君の進む道と求める答えはみんな進む道と答えと同じなんだよ。だから君が不幸になっては決していけないんだよ」
理人は自分の意識が次第に揺らぐように消えていくような感じがした。
(まってくれ!!!!君はいったい!!!)
「話せてよかったよあの二人のお孫君。愛しい人にあえることを願っているよ」
.......................。
雁惰、僕はまだそちらに行けそうにないね。
だけどね。僕は彼ならなんとかしてくれるんじゃないかと思うんだ
彼ならばきっと真相にたどり着けると思うんだ




