表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Never Island  作者: 阿久津ゆう
 6章 Episode of Another Japan~悲しみの亡国もう一つの結末へ
118/121

90話 「始祖の属性」

 まさか.....雁惰て.....この人は俺の爺さん.....?俺が生まれる前に既に亡くなっていて.......。

末期癌だったという。



 「叔父さんはずっとこの島で暮らしていたの?」


 「雁惰と呼んでくれ、この島で暮らし始めてもう3年てところだ」


 「この島に来たってことは私と同じで国を捨てたの?」


 「戦争で人生を棒にふるうのは御免だからな、この地に亡命したってわけだ。君の話は君のお母さんから話を聞いたよ。密かに取引して君を引取ったというわけさ」


 「私なんて引き取っても大丈夫だったんですか?この島では結構なお偉いさんなんですよね?」


 「仕事がうまくいっただけのことだ。そんなに偉いわけではないさ」

 

 「雁惰さんは何の仕事しているんですか?」


 チャキン!

雁惰は一本の日本刀を彼女に見せる


 「この国の守る戦士の一人でもありそして」

彼は更に一つの本を彼女に見せる


 「いろいろなものを発明しては実験する科学者だ」


 「国を守りながら科学者もしているんですか?」


 「この国は誕生してからまた日が浅い。自国を守るための戦力はまだまだ足りないのだよ。だから私の様に国を守るために戦いながら別の仕事をこなしながら生計を立てている人も多くはないのだよ」


 バイタルエデンこの国は私が元いた世界では日本から離れた太平洋沖に存在する島国。2次大戦前に誕生した共産国である。再び起きるであろう戦火から逃げ延びて来た人々が作り出した島国である。

 

 この世界ではアイランド公国と呼ばれる国となっている。


 バイタルエデン........国が出来る成り立ちが原因で確かこの国は長年鎖国状態が続いており他国との外交はまったくなかったはず。爺ちゃんと婆ちゃんはこの国で出会っていたのか。


 その後私は彼の住む屋敷で二人で暮らす事となった。

私は科学者としての彼の仕事を手伝う事にした。


 数年間勤勉に励みながら彼の研究をサポートし続けた。


 「まだ完成には程遠いな」

雁惰は日本刀を見つめる。


 「その日本刀にはアニマを宿す事は成功したはそれでもまだ完成とは言えないの?」


 「俺が使う技にはアニマと様々な属性を応用したものが多いんだ。だから扱う武器そのものにもアニマを宿らせた方が効率がいいのだよ」


 「確かアニマを使った技術には魔法のようなものもあったよね?」


 「君が得意とする傷を治すヒーリング系の技や星属性が宿った技だっか?」

私は主に傷を治すヒーリング系の技や星属性が宿った技が得意であった。星属性の技が使える人間はとくに数が少なくなかった為彼の研究には大いに役立つ結果となった。


 「星属性は現在存在する全ての属性にとって全ての始まりの始祖に値する存在ではないかと言われている。この属性を研究すればまた新たな技術を生み出したり新たな属性を作り出す事が出来るかもしれない」



 樹 石 火 水 音 獣 光 闇


 これらの属性は全て星属性から自然に発生したと言われている。そして全ての生命が生まれた瞬間にこれらの属性のどれかがランダムで選別され宿ると言われている


 そして人の手で人工的に作られた属性「音」これは始祖の位置にあたる星属性を研究し人工的に作られた属性だ。


 私はその属性の中でも始祖の位置とされる星属性がこの身に宿っている。

そして彼の身に宿っている属性は音だ。


 どういった過程かは謎だが彼もまた希少な属性をその身に宿している。


 ..........................。


 私たちは共にこれらの属性を研究しながらこの日本刀にアニマを宿せないか試行錯誤を繰り返し続けた。


 そして彼と生活を共にする日々を送る中次第に親密な関係になっていった。


 「俺たちはこの身には同じ血が流れる元々は親戚の関係だが...あの日本と言う国を捨て今はこの国にいる。俺たちがどんな関係になっても誰にも迷惑をかけることは無いだろう」


 「またそんなかたっ苦しい事考えているの?私たちはすでにこの国で国籍取得して別人になっているのだから気にしなくて大丈夫。」


 「ふ、二度とあの国に還ることは無いと思うが万が一あの地に行く事があれば別人を演じる事になるだろうな」


 「私はそれで構わないわ。」


 「なら、阿久津の性を名乗らないか?」



 そして私たちはこの国で結婚した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実世界〔恋愛〕
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ