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Never Island  作者: 阿久津ゆう
 6章 Episode of Another Japan~悲しみの亡国もう一つの結末へ
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89話 「雁惰(かりだ)」

 このデーターを開いた人へこのPCを私が愛する人たちにどうか渡してほしい。

そしてこんなバカな私の思想に巻き込んでしまった事に申し訳ないと思っている。



 愛する人へ........私はまたあなたに会いたい。また会えるなら。私はきっと何度でも............





 「お婆ちゃん........。本当にいいの?」


 「ああ、構わないよ」


 「でもお兄ちゃんには話さなくていいの?」


 「ああ、グロウベルグシステムを使用した事実はけしてばらさないでおくれ。いいね?絶対だよ」


 「私がシステムを操作しても本当にいいの?」


 「バレてはいけないと言った。お前しか適任者がいないのだよ」


 「わかったよ」


 「いいかいその紙に書いた文字が私がこれから行く世界の座標だあいつにもこの座標を伝えるんだ。いいね?」


 そして私は孫の美香の手でグロウベルグシステムを使用しこの世界に転移した。


 


 愛する人へまた貴方の声を聞き手を触れ語りあいたい。それだけが私のただ一つの望みだった。

バイタルエデン。私たちはこの地で出会った


 彼の名は阿久津雁惰(あくつかりだ)

私が14の頃彼と出会った。彼は当時20歳であった。


 バイタルエデンこの地は一つの島国としてひっそりと独立した状態で発展していた。

私は日本から亡命する形でこの地に移住した。


 当時世界は2次大戦の開戦により再び荒れ始めた。日本もまたその戦果の渦に巻き込まれようとしていた。

私は国も家族も捨てこの小さな国に移住した。平和な日々を過ごす日々を求めて


 1939年9月1日


 「ここがバイタルエデンか」

那智は船からおりて島の港の地に足をつく。


 「うわ~綺麗だな~」

彼女は目をきらめかしながら周りをきょろきょろと見回す


 「もしかして君が新しくこの島に来たという新入りかい?」


 「初めまして!あなたがもしかして私のお母さんの親戚という人?」


 「正確に言うと君のお母さんの妹の息子だ」


 「私、柊那智(ひいらぎなち)といいます。こんな私を引取ってくれてありがとうございます」


 「私の名は阿久津雁惰だよろしくたのむ」


 当時彼女は14歳そして彼は20歳。これが二人の出会いである

ここからは那智の過去回想となります。物語の重要な話となります。

尚、冒頭の那智と美香の会話から後の展開は転移した後の話ではなく若き日の彼女の話です

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現実世界〔恋愛〕
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