78話 「宿命の地へ」
ヒュポレボレアス宮廷での一連の出来事から数日後一行は一堂に会し久しぶりに全員が揃う事となった。
さて...これからどうするか。
「俺とラピズ。ユウキとミナは間違いなく兄ちゃんについていく事になるな」
最初に真っ先に発言したのは隆太だった。
「俺たち四人はこのままの状態じゃいずれどこかで何かしら問題が発生する。この状態を元に戻すための方法を探さなければならない。日本にならもしかしたら手掛かりがあるかもしれないだろ?」
「僕たちもいつまでもこのままの状態では行けないしね。ミナにはもっと自由に過ごさせてあげたいし。」
「しかしおまえとラピズはともかくユウキとミナは...」
「私もついていく...万が一の時は二人のことは私に任せて....」
「二人のお姉ちゃんとして私もついていかないとね」
まさか奏花と理緒まで付いてくるなどと言うとは...。(お姉ちゃん?)
「私もついていくわ保護者は必要でしょ?」
ミディールさん.......先日までの話忘れてないか?おれもともとはいい歳したおっさんなんだぜ..........
結局全員ついてくるのか.......。
理人は複雑な心境ではあるがそれでも一緒に付いていくといってくれた仲間たちに深い感謝の気持ちを感じていた
しかしながらここアイランド公国から日本まで途方もない距離がある。しかも凍りついた海を移動することになる。さてどうしたものか?
「その事なのじゃがもしかしたらどうにかなるかもしれないのじゃよ」
ラピズのその言葉は彼らにとって新たな物語の幕開けとなった
島の存亡をかけた戦いは今始まったばかりである
今回は区切りが良いところで終わらせるために短編みたいな形になりました




