76話 2007-12-14
---ヒュポレボレアス宮廷---
一連の騒動の後、理人は全ての議員たちに招集をかける。
一連の事件の内容とその結末。
そして。
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今後、滅びの運命にたいしてどう立ち向かうのか。
滅びを受け入れるのか。立ち向かうのか?
彼らは決めなければならない。
「まさか......彼女が生きていたとは」
「かつての島の守り神にして使節特使旅団のメンバーにしてその団長の義理娘.....」
「なぜ今まで......お隠れに慣れていたのですが.......」
...................
ラピズは終始無言を決め込んでいる。
「他の団員は?あなたの母君はどうなったというのだ?」
..................
「せめて貴女の隣にいる隆太君のためにはっきり言ってほしい。彼女たちは見参なのか?」
............
「これだけははっきり言える。わらわが今ここにいられるのは隆太の側にいられるのは、みんなのおかげ。今はそれだけしか言えない」
「そこまでだ、」
理人は議員たちに重く強い口調で制止する
「この子が団員たちに何があったのか話せないのは何か事情があっての事だ無理に聞き出す事はしないほうが良いだろう」
「俺もラピズが話したくないなら今は話さなくていいと思う。その時が来るまで俺はちゃんと待つさ」
「だがこれだけは教えてほしい封魔陣衛をもう一度完全な形で再展開させる方法があるのかを」
「再び陣を再起動させるには..........」
..............
「今回の事件の原因は陣を起動させるこの機械のシステムの一部が老朽化していて機能不全を起こしていたから...」
「なあ、兄ちゃんこの老朽化している部分て.......」
「ああ、間違いなくwindowsの部分だ」
理人はwindowsが最後に更新された日付を履歴を辿って調べる事にした。
自動でのアップデートができないため婆さんは無理やり手動でアップデートをしていたようだ。
最後の更新履歴はちゃんと残っていた
[2007-12-14]
この日付って......婆さんの部屋にあった資料の...
[2007-12-14]
私の家族の一人美亜が原因不明の体調不良による高熱により一時意識が混濁。私の命ももはやどこまで持つかわからない...計画は一時中断し彼女の命を最優先にする
あの資料もで止まっていた。
この数日後に美亜は美香と入れ替わるような形でコールドスリープした。
おそらくはこの時に重大な「何かが」起きていたはずだ。それが原因であの資料の執筆と同時にwindowsの更新も中断され...........
その数日後に婆さんは.....。
不自然だ不自然過ぎる。
6章は5章の後日譚からとなります