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ほんの少しだけ世界が煌めいた話

作者: 阿笠栗栖亭

初投稿です。

1つ上手くいかないことが起これば、何故か2つ3つと失敗が連鎖していきますね。そんな日は、おとなしく家に帰って、明日に備えるのはいかがでしょうか?

午前5時55分。スマートフォンのアラームの鳴る5分前。いつもと変わらない時間に私は目を覚ました。眠気はもう無い。起きて、会社に出て、帰って、眠る。この生活に慣れてから随分と月日が流れた。昨日も今日も、そしてきっと明日も変わらないだろう。

ニュースを観ながら私は朝食をとる。

「本日の天気は雨」

天気予報のその知らせに私は憂鬱のあまりため息をついた。

雨は嫌いだ。傘は大きな荷物になるし、なんとなく心も重くなる。周囲も同じように感じているからだろうか、上司も雨の日はいつにも増して私達下っ端にいつも以上の無茶を押し付けてくる。

「休みたいなぁ…」

そんなことを言いながらビニール傘を持って私は自宅を発った。


今日は本当に散々な一日だった。愛用していた傘は壊れてしまうし、そのせいで大粒の雨に打たれるし、予想通り上司が暴れ回っていたし。

とにかく今日は帰ろう。

私はもう色々とダメだ。最近そう考えることが多くなった。多分生活の中に幸せを見つけられないからだ。


帰り道の途中、私は代わりの傘の購入や食料品の調達ためにショッピングモールに寄った。学生の頃は友達と遊ぶことを目的によく来ていたなぁ…と昔の馬鹿な思い出をまさぐって少し笑った。あの頃は楽しかったなって、少しオヤジ臭いかな?


買い物を済ませた頃、メールが一通来ていることに気がついた。何の気なしにそれを確認した。それは母からのメールだった。

「こんにちは。元気にしてる?柏木のおじさんが良い魚をくれたから、近いうちに家に帰っておいで?私達はいつでもかなちゃんを待ってるわよ!いつもお仕事お疲れ様!」


お店から外に出た。予報とは違い雨はもうほとんど降ってはいなかったが、私は買ったばかりの傘を自分の顔を隠すように差した。少し太陽が顔を覗かせ虹のかかった夕焼け空を見て、私は明日も頑張ろう、と思った。

友人であれ、両親であれ、自分の心が休まる人物は皆家族であると自分は考えます。この作品は、そんな「家族」の重要性(?)を、自分にできる限り分かりやすく、皆様に伝えることを目的に書かせて頂きました。

読んで下さった方々の世界がこの作品によってほんの少しだけでも煌めいてくれたのであれば、私はこの上なく幸せであります。

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