表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アリバイつくります  作者: 山口 佳
3/25

アリバイつくります 3

亮と同棲すると話をしてから、間もなく亮は引っ越してくるには少ない、旅行に行く位の荷物を空音の家に運んだ。


二人で話し合った訳ではないが、空音が日勤の日は、亮は家の掃除・洗濯、夕飯の支度など家事をしておいて、夕方から出かけている。


亮は仕事から帰って来るとシャワーを浴びて、ソファーに寝ている。

シングルベッドの空音を起こさないように気を使っていたのかも知れないが。

同棲していてもすれ違いの日が数日続いていた。


空音が夜勤明けで帰って来る日には、もう亮は起きていたので、少し会話をしては、空音は一人でベッドで寝る事となった。


恋人らしい事はしている時間がなかなかなかった。



同棲をはじめて10日経った頃、この日はクリスマスイブだった。

日勤だったが、残業があり空音は夜9時に自宅最寄り駅の大山駅に降りた。


駅の改札を出ると、そこに

珍しく亮が壁に寄りかかり立って待っていた。


今まで、空音は亮に、仕事から帰る時にいつもLINEで帰ると連絡するのだが、亮は結局いつも夜中1時頃にならないと家には帰って来なかった。


なのに今日は珍しいなと思ったが、イブだから仕事も休んでくれたのかなと思った。


「亮!駅まで迎えに来てくれたの?ありがとう。」


そう言い、亮を見上げると、少しかおを赤らめて、酒臭い酔っぱらいの亮がそこにいた。

「亮・・・、珍しく酔ってるんだね。どうしたの?」


「たまにはさ、飲んで楽しみたいときもあるんだぁ。空音、今日は一緒に朝まで付き合ってくれる?」


そう言う亮は、いつも以上に色気があった。

空音の顎をくいっとあげると、公衆の面前で堂々と亮はキスをしてきた。


空音は、周りに沢山人が居たので恥ずかしく、すぐうつむいたが、亮は、空音の腰に手を回して家の方面に歩き始めた。


亮はキスが初めてじゃないのか?

彼女がいなかったにしては、キスや腰に手を回してくる仕草が慣れている。


いつにもなく積極的な亮に胸の鼓動が速くなるが、こんな亮は珍しいので、やっぱり酔ってるからかなって。


一緒にすみ始めてから亮のこと、どんどん好きになってるのがわかる。


なんか今日の亮はすごく私を欲しているのがわかる。

私も、亮を欲している。

一緒に住んでいるのに甘えている時間が全然なかった。

今日は、お互いに欲望を剥き出す夜となりそうだ。


空音の家に着くと、机には、ケーキと、ローストビーフ、ワインが置いてあった。

封があいた缶ビールも3本あったので、亮は飲みながら空音の帰りを待っていたようだ。


「用意してくれてたんだ、ありがとう。」

すぐ横にいる亮にお礼を言った。


3年前に彼氏がいた頃以来、男性と二人で過ごすクリスマスイブである。

最近は、仕事も忙しくなり、彼氏も作れずに時が過ぎていた。


二人でソファーに座りテレビを見ながらワインを飲んだ。亮は、ずっと空音の手を握り二人は体を寄り添っていた。


こうやって亮とイチャイチャするのすごい好きだけど、今まで手も繋がなかった亮が今日は全然平気に空音に触れてくることになんか調子が狂うなって思って、

「酔うと、亮って少しかわるね。」

空音は恥ずかしがりながら半笑いで話すと、


「そうでもしないと、空音が抱けないから。」

真剣な眼差しで返事をされて、キスをされた。


そのまま、二人は体を重ねて、今までの欲望を解き放たれ、夢中でお互いをイカせ続けた。


こんなに体が、熱く自然体に気持ちいいのは初めてで、体の相性が合うってこういう事なのかもと、空音は何度も記憶が飛びそうなほど亮に抱かれ続けた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ