第3話【乙女の顔も3度まで】
前回のあらすじ
とにかく、しわっしわ
老婆はそう言い残すと。
私の意思は無くなっていた
気づくと、時刻はとうにお昼をすぎていた、ただ山積みのお皿を洗っていた
「またお師匠様の魔法だ...もうほんとなんなのよー!」
広い屋敷に轟くほどの声だがこれも日常茶飯事なのである
「あーあ、私も魔法が使えたら、ちょちょいって、指振っただけで食器は現れるし、箒や食材がかってに動いてくれたりするのに..」
と思いながらも、食器を洗い終えると、自分で作った料理を食べながら、惚れ惚れするほどの味付けに自画自賛をした。
「あなたは、本当に食いしん坊だねぇ。」
「フフッ」っと口を押さえて笑うアイナに「ニシシッ」と笑い返す。
いつも通り、長い長い廊下を二人で競うように掃除し、
弟子たちの洗濯物や夕飯の支度に追われる日々。
こうして1日の仕事がおわった
「もうダメ..動けない...」
と自室にて枕に顔を埋め、一息ついていると、頭に激痛が走った
それは働きすぎや偏頭痛などではなく、何か固いもので殴られたような痛みが体中を巡った
右手で後頭部を押さえると、杖をバットの様に持っている老婆がそこにはいた。
プロ顔負けのフォームである
咄嗟に左手で枕を掴み、老婆に思いっきり投げた
枕は綺麗な直線を描くと老婆の腰辺りをめがけクルクルと投げられた
目を見開き、自分の背丈はあるだろう枕を杖の芯で受けるとラシメイナの顔めがけて放つ
再び飛んできた枕に顔を埋め、そのままベット上に倒れた
「こんな、老い先短い老人に物を投げるんじゃないわい!」
こんなか弱い、女の子に暴力を振るう老人もどうかしてる...と心で叫びながらトマトの様な真っ赤な顔を師匠に向ける
「ラシメイナお主には、話さないといけないことがある..ちょっと稽古場に来なさい。」るうちに、姿が消えた。
「なによ!、師匠ったら頭を急に叩いたと思ったら、稽古場に来いだなんて...」
とプンプン怒りながらも、師匠への尊敬は忘れずに稽古場へ向かう




