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転生

とりあえず目標は100話目指すつもりです。よろしくお願いします。

「さて、山本真よ、これから色々と今後の流れを説明するぞい、しかと聞くんじゃ」


ハイ!と返事をし頷く。これから何を言われるのか不安と期待でいっぱいになりそうだった。


「まずお主には、二つの選択権がある、まず一つ目、このまま長い年月を重ねて新たな生を受ける。そして二つ目今の魂のまま地球に転生する。この二つじゃ」


「一つ目は何となく解りますが、二つ目の転生と言うのは出来るんですか?、とても理解が追いつかない考えなんで驚いてしまったのですが」


そう、あまりにも現実離れの、話しであり今流行りの異世界転生みたいなことが本当にあるのか驚きを隠せなかった。確かに異世界転生、憧れる響きだ、要はファンタジーの世界でチートを貰い冒険するみたいなことだろう、だが今善神が言ったことは地球に転生そんなことが本当にあるのか暫し唖然としてしまった。


「ふむ、お主の疑問はもっともだ、細かく説明しよう、まず一つ目の話しじゃがお主の場合善行がある程度あるのでなまた人間に生を受けるのは決定しておる、だが地球ではないどこかの知らない惑星じゃ、この宇宙にはお主達が知らない惑星が無数に存在しておるのじゃ、まあ長い長い気の遠くなる年月を隔て知らない惑星で生を受ける。

そしてお主の疑問が強い二つ目じゃ、転生はある、まあそんなに数は多くないがな、そして転生出来るのはお主のようにある程度善行がある人間にしか許されておらん」


今聞いた内容が俺の中で喜びに変わっていた、だってそうだろ、今までの人生をやり直せるということに、誰しもがもう一回人生をやり直せたらと思うはずだ。今二つの選択権が与えられたが答えは決まってる。


「でしたら是非とも転生させて頂きたいのですが?」


「ふむふむ、お主ならばそうすると思っておったよ、それにお主は人生をやり直して幸せになって貰いたいと思うしな」


「ありがとうございます。そう言って頂き感謝する思いです」


「よし、転生について説明するぞい、まずお主に聞くが何歳から戻りたいのじゃ、ちなみに記憶はそのままじゃ、魂に負荷をかけると転生が失敗する可能性があるんでのう、まあゆっくり考えなされ」


そしてどうするか必死に考えた。どうすれば楽に生きられるか、どうすれば笑いながら生きられるか、まずどうする赤ん坊からいや記憶を持ってるんだったら赤ん坊は耐えられないだろう、なら二十歳はどうだろうか、記憶を持ってるんならそれなりに過ごせると思うが、いや二十歳はダメだろうもう社会人だしワガママは出来ない。

となると小学校六年生ぐらいがちょうどいいんじゃないだろうか、その後の行動次第で実のある人生にすることが出来るかもしれない、うん、それがいいだろう。


「決まりました、小学校六年生の男子でお願いします。」


「おう、なかなか良いところを選ぶのう、あいわかった、暫し待て」


そう言って善神は目をつぶり今度は持っていた卒塔婆を上に向かって無造作に振り出した。三十分ぐらいだろうか、善神は振っていた卒塔婆を下ろし目を開けた。


「今現在調べたら候補は二つあるのう、言い忘れておったが地球の転生の場合は元々存在していた人間に入り込むということなんじゃ」


「えーと具体的にはどういうことなんでしょうか?」


「ふむ、つまりな例えばお主の世界で言う脳死や植物人間がおるじゃろ、そう言う者達は生きてはいるが魂はもうないのじゃ、つまり中身は空っぽ、その空っぽの中に今回のお主みたいに転生出来る者をあてがうのじゃ、だから地球に転生する場合は名前も決まっておるし、その者が今まで送って来た人生もある。

だからその辺はうまくやるがよい」


「ということはあれですか、脳死や植物人間になってる人はもうほとんど死んでいるのと同じということですか」


「まあそういうことじゃ、あんまり深く考えでよい、そうやって魂は循環していくのじゃ」


しかし今の話しを聞くと色々思うことはあるが俺があーだこーだ考えてもしょうがない、続きを聞こう。


「それで二つの候補というのは」


「ふむ、まず一つ目じゃ東京都八王子の子供じゃ、名前が細田正という子じゃ、えーと家族構成が父親が40歳、んで母親が39歳あと兄貴が15歳、ふむ、父親が一流企業の部長じゃ、母親の方は専業主婦じゃこれが一つ目じゃな。

次が二つ目じゃな、えーと神奈川県川崎市の子供でおお、偶然にもお主と名前が一緒じゃ、天野真という子じゃ、えーと家族構成が父親が37歳、母親が37歳、ふむ同い年か、んで妹がおるのう、一つ下だから11歳じゃ、ふむそれでこれまた父親は一流企業の課長じゃ、母親の方は介護福祉士じゃな、まあこの二つじゃな、どっちともいい条件だと思うがな、決めるのはお前さんじゃ」


はっきり言ってどっちもいいと思う。選ぶのが難しいだろこれ、でもな俺と同じ名前ていうのも親近感が湧くしな、やっぱり同じ名前で呼んで貰いたいもんな、うん、二つ目の方にしよう。


「ハイ、決まりました、二つ目の天野真君でお願いします。」


「そうかぁやっぱり同じ名前の方がよいもんな、よしじゃあ決定じゃな、この天野真はのう3ヶ月ぐらい前に小学校にあるジャングルジムの一番上から落っこちてのうそれ以来意識不明なんじゃよ、当然、魂はもうないまあお主が転生しても暫くは記憶喪失とでも言っておけば問題ないじゃろ」


「えーとそんな感じで大丈夫ですか」


「ふむ、問題ない、よし、これであらかた決まったのであとはお主がよければ転生の儀を始めるぞい」


「ハイ、問題ありません、よろしくお願いします」


「よし、では始める」


善神は一言そう告げると数珠と卒塔婆を交互に上に向かって振り出した、そして目をつぶり何かお経のような言葉を唱えはじめた。気がつくと意識が遠のいていく感覚におそわれた。そして善神はこちらの意識が遠のいていく中、こっち向かって言葉を交わしてきた。


「山本真よ、お主のこれからの人生幸福に満ち溢れるこを願っておる、どんな時もその優しさを忘れるでないぞ」


善神ありがとうございます。そう思った瞬間俺の意識は途絶えた。


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