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第8話…血みどろのそれ

また久々の更新です、すみません…

「うあぁぁ!」

俺は驚きのあまり後ろへ退いた…、

ガツンと鈍い音をたて、それの持っていた物は地面をえぐりとった…、


「グウゥ…シネ…」

血みどろのそれはまだ生きていることを証明するかのようにギラギラと光る眼球で俺を睨んだ…、

「…なんなんだよ…、離れろ…近寄るなっ!」

俺は大声をあげて威嚇しようと試みたが、血みどろのそれはジリジリと近寄ってきた…、

暗闇のなか…俺とそれのにらみ合い…、


二人のにらみ合い…、



二人の…、




二人…、




違う!

俺はふっと後ろを向いた、

「っ!!」

そこにあったのはぞろぞろと蠢いている無数の血の塊…、



「コロス…」


「カエレ…」


「ユルサナイ…」


異形の人間たちは思い思いに俺に罵声を浴びせた…、

「どうなってんだっ!」

俺は完全なパニックに陥った…、

ぴちゃぴちゃという血の音が耳をつんざく…、


「ウァァ…」

「来るなぁ!」

俺は近づいてきた男の顔を殴り付けた、

「グァァァ…」

それはふらりとよろめき、うなり声をあげた、

俺の拳はそれの血で汚れていた…、

「…はぁ…はぁ…」俺は辺りを見回す、

なんだ…なんだ…、

なぜ俺を攻撃してくる?

俺が何をしたと…、

来るな…来るな…、




「うあああぁぁぁ!」

俺は奇声をあげながら辺り一面に拳を振り回した、

血みどろのそれらは驚いたように俺を見ていたがやがて俺にその血で染めた腕を振り上げてきた、


「うあああぁぁぁー!」

俺は無我夢中で辺りを駆けずり回ってそれらを殴ろうと考えた、

だが、その血の塊は俺に殴られようが蹴られようが、構わず俺を押さえつけてきた、

辺り構わず俺はその腕を振りほどき逃げようとした、

「はなせっ…はなせぇ!」しかしその腕は俺を掴んで離さない…、

やがてその血の波は俺を飲み込んだ…、

「う…うぁぁぁ!」

俺は半ば断末魔に近い雄叫びをあげた、

死ぬ…いや殺されるという恐怖が俺を襲う、

強い力に押されてすでに動くこともできない…、


た…助けて…、



もうだめだ…、




いやだ…死にたくない…、




やめて…、






お願い…、







痛い…痛いよ…、







うぅ…、










コーン…コーン…、

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